教授(学部長) 
末廣 昭

私の授業では「新興アジアの経済と社会」を取り上げます。アジアは世界経済の成長軸であると同時に、最近では少子高齢化や経済格差などの社会問題にも直面するようになりました。学生のみなさんには、英語を通じたコミュニケーション能力の向上だけではなく、こうした問題に取り組む知的好奇心と「一歩前にでる積極性」を持っていただきたいと思っています。

担当科目一覧

入門演習 Ⅰ
入門演習 Ⅱ
アジア経済論
地域研究の手法
Emerging Asian Economy and Society
Politics and Economy in Southeast Asia
専門演習 Ⅰ
専門演習 Ⅱ
卒業論文・卒業演習

授業(講義)

主な講義科目は、「アジア経済論」(1年次)、「地域研究の手法」(2年次)、「Emerging Asian Economy and Society」(2年次)、「Politics and Economy in Southeast Asia」(3年次)の4つです。「アジア経済論」では、中国やインドを含めた新興アジア経済を中心に、そのダイナミックな姿を、「生産するアジア」、「消費するアジア」、「老いてゆくアジア」、「疲弊するアジア」という4つの側面から総合的に捉えることの重要性を示します。一方、「地域研究の手法」の講義では、モデルではなく、特定の商品(焼き鳥など)、特定の産業(天然ゴム)、特定の企業(CPグループ)などの事例を取り上げつつ、実態を理解する方法を教授します。

授業(演習)

入門演習では、学生諸君が、国際社会や世界が直面する問題を考えるとき、まずは社会科学的な発想に慣れ親しむという点を重視します。そして、ある社会問題について(例 貧困の軽減か、経済的不平等の是正か)、問いの設定(リサーチ・クエスチョンの設定)、目的の明確化、記述統計の収集、仮説の検証、結論と今後の課題、という一連の作業を自分でできるように指導します。さらに、ネット情報の利用だけではなく、本や資料、新聞記事などを読んで、自分自身の独自のデータベースを作成することの意義も伝えたいと思います。

専門領域

  • 地域研究(タイ)
  • アジア経済論
  • 東南アジアの政治と経済
  • 東アジアの人口動態

連絡先

  • E-mail :
  • 研究室 :南2-308

経歴

  • 2016年
    学習院大学国際社会科学部 教授
  • 2012年
    フランス、リヨン、コレジウムドリヨン 客員研究員(~2013年)
  • 2009年
    東京大学社会科学研究所 所長(~2012年)
  • 1996年
    東京大学社会科学研究所 教授
  • 1992年
    東京大学社会科学研究所 助教授
  • 1991年
    経済学博士(東京大学)
  • 1987年
    大阪市立大学経済研究所 助教授
  • 1981年
    タイ国チュラーロンコン大学 客員研究員(~1983年)
  • 1976年
    アジア経済研究所 入所
  • 1976年
    東京大学大学院経済学研究科修士課程 修了

研究

現在の研究テーマは、タイ王国の総合的研究(政治、経済、社会、王制の変容)、タイ長期経済統計(1901~2000年)の構築、中国と東南アジアの経済関係と「ASEANの中国化」もしくは「地域の中国化(Sinicization)」の進展の把握、人口センサスから見た東アジアの社会大変動の実証分析などです。また、『東南アジア諸国と“中所得国の罠”』については英語本の編集を、『キャッチアップ型工業化論――アジア経済の軌跡と展望』についてはタイ語版の翻訳を、それぞれ現在進めているところです。

主要業績

  • 末廣昭(2014年)『新興アジア経済論――キャッチアップを超えて』岩波書店
  • 末廣昭ほか(2014年)『南進する中国と東南アジア――地域の「中国化」』東京大学社会科学研究所
  • 末廣昭ほか(2011年)『中国の対外膨張と大メコン圏(GMS)・CLMV』東京大学社会科学研究所
  • 末廣昭(2009年)『タイ――中進国の模索』岩波新書
  • 末廣昭編(2009年)『東アジア福祉システムの展望――7カ国・地域の企業福祉と社会保障制度』ミネルヴァ書房
  • Suehiro, Akira (2008). Catch-up Industrialization: The Trajectory and Prospects of East Asian Economies, Singapore: National University of Singapore Press
  • 末廣昭(2006年)『ファミリービジネス論――後発工業化の担い手』名古屋大学出版会
  • 末廣昭(1992年)『タイ 開発と民主主義』岩波新書
  • Suehiro, Akira (1989). Capital Accumulation in Thailand, 1855-1985, Tokyo: UNESCO The Center for East Asian Cultural Studies.

その他

文部省科学研究費を使った共同研究:
  • 「人口センサスから見た東アジア8カ国・地域の社会大変動の比較と今後の展望」(主査)(2014年度-2016年度)
  • 「新興国家の経済変容と政治変容の相互作用」(研究分担者)(2013年度-2017年度)
  • 「東アジアの雇用保障と新しい社会リスクへの対応」(主査)(2011年度-2013年度)
  • 「東アジアの生活保障と年金・退職金制度」(2008年度-2010年度)
  • 「東アジアの企業福祉と国家の社会保障制度」(主査)
  • トヨタ財団理事、同国際助成プロジェクト選考委員長ほか(2005年度-2007年度)