【授業紹介】アフリカ経済論にandu amet代表 鮫島弘子さんが特別講師として講演

 6月6日(水)、国際社会科学部の授業「アフリカ経済論」(担当:山崎泉准教授)で、株式会社 andu amet(アンドゥアメット)代表 鮫島弘子さんに特別講義をしていただきました。

(鮫島弘子氏)

 andu ametは、世界的にも最高の品質を誇る羊革「エチオピアシープスキン」を使った高級ブランドです。
  エシカルかつラグジュアリーというコンセプトを体現するためのブランド構築・マーケティング内容からエチオピアでの事業の楽しさや困難、さらには援助の現実まで幅広い内容について講演いただきました。

 イランに在住していた幼少時代にイラン・イラク戦争に遭遇。その経験から貧困や格差の問題に関心を持ったそうです。その気持ちを内に秘めたまま就職し、化粧品メーカーのデザイナーとして働く中で、ライフサイクルの短い製品、「半年後に価値のなくなる商品」を作ることやそれを消費する社会に疑問を持ち、より自らのデザインが直接人の役に立つ場所を探して、青年海外協力隊に参加されました。

   最初はアフリカに興味があった訳ではないと話す鮫島さん。青年海外協力隊として、たまたま派遣された先がエチオピアだったそうです。はじめは、現地の方のためにという意欲を持って働いていたものの、援助が必ずしも有効なケースばかりではないことを知り、途中「立ち止まった」そうです。

   悩む中で、現地の中でも民間セクターの職人やデザイナーを集めて企画・開催したファッションショーが大成功。ユニークで高品質なものを制作できた自らを誇りに感じる生産者たちの様子や、同時開催した即売会で、ハンドメイドでオンリーワンの製品を手に入れたことを喜ぶお客様の様子を見たことが、現在のビジネスに繋がったと言います。

 また、その後ガーナに派遣され教員をしていた際に、ローカルビーズを使ったアクセサリー作りを生徒と行ったそうです。外国人向けのカフェなどに置いたらよく売れ、その利益を生徒に還元すると、生徒は目の色を変えて取り組んだと言います。授業にもきちんと出るようになり、より良いものをつくるために努力するようになった。その好循環をみて、ビジネスとして起業することを決意されました。


 一番難しいことは?という質問に、現地の統治機構や流通制度、コミュニケーションなどあらゆることが難しいと苦笑しつつも、アフリカの素晴らしい物や人を認め、そういったアフリカの宝物を現地の職人、工房で磨きあげて世界に紹介する。そういう仕事をこれかも一生やっていきたいと堂々と語る鮫島さん。
   エチオピア語で「一年」を意味するandu amet。短い期間で消費しつくされるものではなく、ひととせひととせをその人に寄り添いながら、長く愛されるものを作りたいという思いを反映したビジネスを、自ら作り上げた、充実や力を感じる講義内容でした。
   最後に学生に、アフリカに興味のある学生がこんなにたくさんいて嬉しい。この中から仕事の仲間やライバルになってくれる人がでてきてくれたら嬉しいとメッセージをいただきました。