上田 隆穂(ウエダ タカホ)教授

上田 隆穂 教授

上田 隆穂(ウエダ タカホ)教授
経営学科:マーケティング(価格、地域活性化)

略歴

  • 1978年:東京大学経済学部経済学科卒業、(株)東燃に入社
  • 1980年:同社退職、一橋大学大学院商学研究修士課程に進む
  • 1982年:修士課程を終え、同博士課程へ進む
  • 1985年:博士課程単位取得退学、一橋大学商学部助手に就任
  • 1986年:同大学を退職、学習院大学経済学部専任講師に就任
  • 1987年:助教授
  • 1992年:教授
  • 博士(経営学)

連絡先

  • E-mail:add_takaho_ueda.png
  • 研究室: 東2-1308

研究分野

マーケティング。特に、「地域活性化のマーケティング」
「価格マーケティング」。
現在、地域活性化、消費者の深層心理研究に基づく研究をしています。地域振興、食品産業関連分野の研究が多いです。

主要業績

(著書)

  • ハーマン・サイモン自伝 世界最強の価格コンサルタントの人生と思考の旅路(2022)H.Simon著、中央経済社(監訳)
  • 利益を最大化する価格決定戦略(2021)明日香出版社(著)
  • グラフィックマーケティング(2020)、新世社(共著)
  • 価格の掟(おきて)(2016)、H.Simon著、中央経済社(監訳)
  • 生活者視点で変わる小売業の未来(2016)、宣伝会議(著)
  • 現代フードサービス論(2015)、創成社(共著)
  • リテールデータ分析入門(2014)、中央経済社(共著)
  • マーケティングと広告の心理学(実践心理学講座第2巻)(2013)、朝倉書店(共著)
  • グローバルビジネスの隠れたチャンピオン企業(2012)、H.Simon著、中央経済社(監訳)
  • VISIONARY PRICING:REFLECTIONS AND ADVANCES IN HONOR OF DAN NIMER, (2012), Advances in Business Marketing & Purchasing Volume 19, Emerald, (共著)
  • 買物客はそのキーワードで手を伸ばす(2011)、ダイヤモンド社(共編著)
  • マーケティングを学ぶ〈下〉─売れ続ける仕組み(2009)、中央経済社(共編著)
  • マーケティングリサーチ入門(2008)、PHP(共著)
  • マーケティングを学ぶ〈上〉─売れる仕組み(2008)、中央経済社(共編著)
  • マーケティング・コミュニケーション大辞典(2006)、宣伝会議(共著)
  • 顧客の声を活かすフードサービス情報戦略(2006)、中央経済社(共編著)
  • テキストマイニングによるマーケティング調査(2005)、講談社(共編著)
  • 価格決定戦略(2005)、明日香出版社(著)
  • プライシング・サイエンス入門(2005)、同文舘(共編著)
  • 消費者行動研究の新展開(2004)、千倉書房(共著)
  • 現代のマーケティング戦略②:価格・プロモーション戦略(2004)、有斐閣(共編著)
  • フードサービス業における情報化戦略と情報テクノロジー(2004)、中央経済社(共編著)
  • MBAマーケティングリサーチ入門(2003)、東洋経済(共著)
  • グローバルマーケティング戦略(2003)、中央経済社(共著)
  • ケースで学ぶ価格戦略・入門(2003)、有斐閣(編著)
  • 金融マーケティング(2000)、朝倉書店(共著)
  • マーケティング&リサーチ通論(2000)、講談社サイエンティフィック(共著)
  • マーケティング価格戦略(1999)、有斐閣(著)
  • フードサービス事典(1999)、柴田書店(共著)
  • マーケティング・ハンドブック(1997)、朝倉書店(共訳)
  • 価格決定のマーケティング(1995)、有斐閣(編著)
  • POSとマーケティング戦略(1993)、有斐閣(共著)
  • マーケティング(1992)、新世社(共著)
  • マーケティングと消費者行動(1992)、有斐閣(共著)
  • 市場創造の課題と方法(1991)、千倉書房(共著)
  • 店頭研究と消費者行動分析(1989)、誠文堂新光社(共著)

(論文、評論)多数

学外での活動

日本商業学会(元副会長、元学会誌編集委員長)、日本消費者行動研究学会(元会長)、日本フードサービス学会(元副会長)、日本マーケティング学会(元常任理事)、日本醸造協会評議委員、高速道路系の有識者委員会委員、石川県能登町の地域活性化推進総合アドバイザー、岐阜県恵那市観光協会顧問などの学外活動。他にテニス、スキー、トレッキング、サイクリング、卓球、飲み会など活発。学習院グリーン元気プロジェクト実施リーダー(2008年より順に サハリン、小笠原、内モンゴル2回、ペルー、内モンゴル、インドネシア2回、サハリン、モンゴル国)。

メッセージ

ある新聞に出ていたお話。......終戦直後、最もよく売れた本は英語の辞書らしい。「アメリカに負けたので、これからは英語の時代だからだろう。」と思って英語の本を大量に仕入れて、店に並べた人がいた。けれどもさっぱり売れず大損をした。人々が英語の辞書を求めた真の理由は煙草の葉を巻く紙が欲しかったということだった。これは本当です。あなたたちのおじいさんに聞いてみて下さい。こういう真の理由をマーケティングではニーズといいます。マーケティングは人々のニーズを明らかにする学問の一つです。あなた方が大学に入学してきた真の理由は何ですか。(授業は静かに聞こうね。大講義でも歩き回って質問をしますよ。がんばって答えてね)

ゼミの授業方針

 輪読は行わず、班分けをして、徹底したグループディスカッションを通じ、マーケティング戦略のたて方、議論の方法などを 学びます。基本的には企業とタイアップし、課題をもらい、その課題に取り組み、プレゼンをするか、地域活性化をテーマに地域とタイアップして、訪問・調査・研究を行い、現地でプレゼンするという実践を行います。(今まで、企業とは、パソナ、トッパン フォームズ、アサヒ食品(ミンティア、ドライフーズ)、アサヒビール、アサヒ飲料、ハリウッド化粧品(アヴァンセ)、大塚製薬、ミキモト、ロッテ、カルビー、サッポロビール、コカコーラ、ロッテアイス、ハウステンボス等とタイアップしました。地域活性化では、石川県能登町、岐阜県恵那市・中津川市、秋田県鹿角市、群馬県 水上町、新潟県佐渡市、長野県白樺湖地域等とタイアップしました。) 目指すところは、解決しなければいけない問題を前にして、 ちゃんと効率的に資料を探すことができ、しっかりとした枠組みに基づいて思考することができ、筋道を立てて、人前で堂々と話すことができ、しかもしっかりとした討論を行えるという自立した人間になることです。そしてチームワークを大切にし、お互いを大事にするということも重要です。一緒に苦労したゼミの仲間は卒業後も一生の仲間となっています。 ゼミの形式は、基本的に約5-6名ずつ3つの班に分かれ、 各テーマを各班が研究し、それぞれ発表し、班同士徹底した討論を行います。 今年度限りで停年であるため、2年生の募集はおこないません。 3年生の前半は企業とのタイアップを行い、班毎にマーケティング戦略立案を行います。 また3年後期には4年生と一緒に、地域活性化をテーマに活動します。3年生は岐阜県恵那市、4年生は鳥取県米子市となります。 そのために各班のテーマを設定し、そのテーマを中心に研究をすすめます。その研究過程においてゼミ内で発表・討論を重ねて学習を行います。 積極的にゼミに参加することにより、努力は要しますが、分析力、討論の能力を高めることができ、全員自信を深めています。 これにより就職活動の際の集団討論では、みんなをリードする力がつくようで、余裕をもって望んでいるようです。 

ゼミ募集で大事にする点

2年生のゼミの募集は行いません。 

Q&Aセッション

Q1 あなたにとって経済学・経営学はどのようなものですか
A1 常に変化を遂げ、その本質をつかむことが難しいと思えるもの。現在のような環境が激変する時代にあっては、特にそうだが、それもまた楽しい。

Q2 経済学、経営学を学ぶのに数学はどのくらい必要ですか(高校の科目で経済学・経営学の勉強に関わるのはどのようなものですか)。あなたの担当科目を履修する場合について答えて下さい。
A2 特に専門家もしくは研究者を目指すのでなければなくても大丈夫。ただ、マーケティング・サイエンスの分野を真に理解したいのであれば経済数学の知識が必要でしょう。

Q3 経済学・経営学の研究と教育を仕事にして良かったと思うことは何ですか
A3 刻々と変化するビジネスの世界を客観的に鳥瞰することができ、特定の分野に置いては実際、企業とも関わることもでき充実感を得ることが多い。教育としては実際的なので学生も興味を持ち、楽しいですね。

Q4 経済学・経営学を学ぶきっかけは何でしたか
A4 大学の授業でマーケティングが特に面白かったから。いい授業、おもしろい授業をしないといけませんね。

Q5 21世紀の日本経済・企業経営はどう変化すると思いますか
A5 柔軟性、スピード、オープン性を持つ企業が中心となり、主役が頻繁に入れ替わるでしょう。

Q6 経済学や経営学はどのようなところで役に立つと思いますか
A6 ビジネスで生きる場合、あらゆる局面で役に立つと思います。

Q7 学生時代にしておいたほうがよいと思うことは何ですか
A7 複雑な問題に接したときの解決の仕方考え方を学び、体得しておくことが重要
社会に出ていかなる状況でも役に立つでしょう。

Q8 高校までの勉強と大学での勉強の違いは何ですか
A8 高校までの勉強は受け身、大学では能動的なものとなります。自らいろいろ資料などを集め、解決の道筋を考えるということになります。

Q9 学習院大学の経済学部に固有の特徴は何ですか
A9 熱心な先生が多いということでしょうか。

Q10 経済学と経営学の共通点・相違点は何ですか
A10 共通点としては、経営学の基本となる土台の1つが経済学であること。相違点は、経営学が極めて実際的であり、企業の戦略立案・マネジメントを中心としており、分野がかなり多岐にわたること。

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