増本 全(リクルートキャリア)
学生時代の就職活動が現在の仕事の原点
就職活動中、卒業生のアドバイスで仕事の意義を知った増本全さん。
現在は、企業と学生の出会いの場を企画する仕事にかかわりながら、後輩のためのボランティア活動にも熱心に取り組んでいる。

増本 全 Zen Masumoto
リクルートキャリア HR・斡旋カンパニー 新卒事業本部 領域企画統括部
ウェビナー・イベントグループ
Profile
2004年、経済学科卒業後、リクルートに入社。当初は、新規顧客向け営業を担当する。その後、調査・マーケティングの仕事を経験したのち、新卒の学生を対象としたイベント商品企画の担当となる。現在は、リクルートキャリア メディア営業本部 新卒メディア営業統括部 大学支援推進部 首都圏1グループ マネジャー/リクナビ副編集長として、関東エリアの大学を中心に学生向けのキャリア就職支援を行いながら、新卒向け自社サービスのプロモーションを担当。
Voice

「さまざまな企業の魅力を学生に伝え、自分に合った就職先を見つけてもらう。そんな場を作り出すのが僕たちの仕事です」
こう話す増本全さんは年間約150回開催されるイベントのため、全国を飛び回る日々だ。リクルートキャリアで10名のメンバーを率いるリーダーを務める。
最も大規模なイベントが、冬に東京で開催される合同企業説明会。多い時は約500社が参加し、5万名近い学生が集まる。自分たちが企画した催しから企業と学生の出会いが生まれるのは、「ぞくぞくするような感覚」だと増本さんは言う。
「この会社ならきっと働くのが楽しいに違いないと感じました。何をやっている会社なのかは、正直わかりませんでしたが(笑)」
面接で会った社員の生き生きとした姿を見て感じた直感は当たっていた。今は確信をもって、仕事を「好き」と言える。
「たとえ、つらくても仕事が嫌いになるということはあり得ない。この会社で働き始めて、それに気付きました。目の前の仕事に魂を込めて全力で取り組めば、それは必ず好きな仕事、やりたい仕事になるんです」
仕事の原点は、自身の就職活動にある。将来何をしたいかわからなかった彼を、学習院の卒業生たちが助けてくれた。先輩のアドバイスによって多くの企業を訪問し、働くことの意義を肌で感じた。会って話を聞いた卒業生は60人にもなる。
実は、2年生までは大学になかなか馴染めず、アルバイトに打ち込む日々が続いていた。
「皆おとなしくて、内向き。そんなイメージがあったんです。でも、卒業生との出会いを通じて、それは完全になくなりました。人のつながりを大切にし、後輩のためなら何でもしようと考える先輩がこんなに多いのかと、本当に驚きましたね」
増本さんも多忙を極める仕事の合間を縫って、面接対策セミナーや、経済学部のキャリア支援プログラムに参加している。
「社会に出て働くきっかけを作ってくれた場所に恩返しをしたい。皆そんな気持ちで参加しています。もちろん、僕もその一人です」