戸木 香織(虎ノ門有限責任監査法人)

資格を武器にビジョンを実現する

学習院女子高等科の3年の時に決めたビジョンを一つずつ現実のものとしている戸木香織さん。
公認会計士として、一時の母として、充実した生活を送っている。

戸木 香織 Kaori Togi
虎ノ門有限責任監査法人 公認会計士 税理士

Profile
2003年、経営学科卒業。同年10月、公認会計士試験第二次試験に合格し、新日本監査法人(現・新日本有限責任監査法人)に入所する。08年、公認会計士登録試験に合格し、虎ノ門会計公認会計士共同事務所(当時)に参画。同年税理士登録する。私生活では、08年に結婚、10年に第一子を出産した。

Voice

キャリアプランを着実に実現し続けている。戸木香織さんが、企業の経理や決算、情報公開などをチェックする公認会計士の資格を取ろうと決めたのは、学習院女子高等科3年の頃だという。

「将来、結婚や出産をしても仕事を続けたいな。仕事を続けるなら、資格があるほうが有利かな。自分が得意なのは、数字を扱う仕事かなー。そんなことを考えて、会計士の資格を取ろうと思いました。経済学部の経営学科を選んだのも、会計の勉強ができると思ったからです」

大学2年から本格的に資格取得の勉強を始め、卒業後、見事に会計士試験に合格。すぐに監査法人での仕事がスタートした。

正式に公認会計士となるには、ある程度の実務経験を経て、公認会計士登録試験に合格する必要がある。4年半ほどの勤務ののち、その試験にも合格した。

同じ時期に、やはり会計士の資格を持つ男性と結婚。現在は、まもなく2歳になる子どもを育てながら、時短勤務を続けている。

ビジョンを一つひとつ現実のものとしている鮮やかな人生ー。周囲からはそう見えるが、それが実現しているのは、本人のたゆまぬ努力があってこそだ。

「非常に短い時間で進めなければならない案件では、体力勝負の仕事になることもあります。制度の変化などに対応するために新しい知識を常に学んでいかなければならないのも大変ですね」

社会人としての経験もないままに会計士の仕事を始めたので、初めは顧客とのコミュニケーションなどで戸惑うことも多かった。

「先方の担当者が経理の責任者など、企業のトップに近い人が多いので、ヒアリング能力は大切です。最近になってようやく慣れてきました」と笑う。この先10年の目標は、「仕事と家庭のバランスを上手にとっていくこと」だ。

学生時代、周囲には何をしていいかわからないと言って悩む友人も少なくなかった。

「私はたまたま自分のやりたいことがはっきりしていましたが、やりたいことがすぐに見つからなくても、それを模索する時期として4年間をとらえればいいと思うんです。10年後に自分はどうなっていたいか。そんなことをイメージしながら、目標を見つけてほしいですね」


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