2020.05.14 Thu
新型コロナウイルスの世界的な流行を踏まえ、国際社会科学部では、過日2020年夏季短期海外研修の中止を発表しました。これに加え、2020年夏秋(7月~12月)出発の私費による中長期海外研修についても、申請を受け付けないこととします。今回、私費による中長期海外研修を計画していた方には、延期を含め計画の修正を行っていただくことになります。なお、協定留学については、国際センターが実施可否を最終判断中ですが、実施され修了した場合は、本学部の卒業要件を満たすものとします。
将来を見据え、この夏秋からの留学を目指し準備を進めてきた方達の気持ちを想うと、このような発表をせざるをえないことが残念でなりません。しかしながら、現在は全世界に対して外務省が定める危険レベル2(不要不急の渡航は中止してください)が出ております。また、研修先として想定されるほぼすべての国に対して感染症レベル3(渡航中止勧告)が発せられています。さらには航空機等による移動そのものにも感染リスクが生じており、万が一渡航できたとしても、その後の安全確保および帰国が困難になる可能性があります。
できる限り実施の道を探るべく、状況を注視してまいりましたが、これらの状況が収束する見通しは立っていません。このため、本学部の危機管理方針に基づき、海外研修の申請を受け付け、認めることはできないとの判断に至りました。
なお、緊急対応として、オンラインによる短期海外研修を実施します(2年生以上対象、卒業要件において逼迫度が高い高学年の学生を優先)。今回のオンラインによる短期海外研修は、この状況下での特別な措置として実施するものです。渡航先での現地体験を伴う海外研修を、カリキュラムの柱とする本学部の方針に変わりはありません。また、オンラインによる海外研修が、実際に渡航を伴う海外研修の良さをすべて兼ね備えているわけではないと考えています。しかしながら、現在急激に進む情報化の中で、場所を問わずグローバルに働く人材の在り方を学ぶ良い機会でもあると考えます。
この度は、日本のみならず世界が例のない非常事態にある中で、苦渋の決断をすることとなりました。事情をご賢察の上、ご理解を賜りますようにお願いいたします。
学習院大学国際社会科学部を代表して
学部長 澁谷 覚
<参考>本学部の危機管理方針
外務省発表の海外安全情報における危険レベル2以上及び感染症危険情報レベル2以上と示される地域への渡航は認めない。また、海外研修中にレベル2指定された場合は、情報収集に努め、帰国を検討すること。レベル3以上になった場合は、安全に留意の上、速やかに帰国すること。上項の危険レベルに該当しない場合でも、感染症の防止等を理由に、日本との出入国や現地での行動に制限が設けられた場合は、状況により渡航中止や帰国を要請する場合がある。