教員紹介

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海老原 志穂 准教授

EBIHARA, Shiho

略歴

京都大学白眉センター特定助教を経て、2026年度より現職。

専門分野

言語学

主要著書

『アムド・チベット語文法』(ひつじ書房、2019年)、『アムド・チベット語の発音と会話 (改訂版)』(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、2024年) など。翻訳書に『チベット女性詩集 現代チベットを代表する7人・27選』(段々社、2023年)、『ダライ・ラマ六世恋愛詩集』(岩波書店、2023年、今枝由郎氏との共訳) などがある。

研究分野

未記述の言語の音韻や文法のしくみの解明に関心をもち、フィールドワークでを通じて言語の記述を行なっています。具体的には、チベット語を対象とし、記述言語学の方法論を用いて音韻・文法の構造を描いてきました。2003年から調査・研究をつづけてきた、東北チベットで話されるアムド・チベット語については、その言語体系の全体像を一冊の文法書にまとめることも試みました。

その蓄積のうえで、近年とりくんでいるのが、チベット語における民俗語彙のひとつである、牧畜文化語彙の記述・研究です。冷涼かつ乾燥した高地という環境の中で、チベット・ヒマラヤ地域では牧畜という生業が発達し、伝統的に営まれてきました。日本語において成長段階別に魚の名称が異なるように、チベット語では、ヤクや羊、ヤギ、馬などの家畜の年齢や性別、特徴を表し分ける表現があります。また、乳製品・乳加工に関する単語、家畜の糞のさまざまな形状や種類を表す単語、地形を表す単語、テントの各部位を表す単語など、牧畜に関する一連の語彙が発達しています。チベット・ヒマラヤの文化的基層でもある牧畜に関する語彙の記述を通して、言語の固有性について探求しています。

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↑東北チベットでのヤク放牧の様子

研究成果を日本や現地社会へ還元するアウトリーチ活動 (言語教材、絵本、紙芝居の作成、講演など) も積極的に行っています。また、言語研究の一環で読みはじめた、チベット語文学作品 (小説や詩) の翻訳も行っており、チベット語を通して日本語の文法や表現にも向き合っています。

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↑研究成果のアウトリーチとして作成した「ヤク絵合わせカルタ」

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↑「ヤク絵合わせカルタ」を楽しむ東北チベットの人々

授業内容

 世界で話されている言語は、数千あり、それぞれの言語が独自の音韻体系や文法体系をもっています。言語学の授業では、世界の様々な言語の特徴をとらえる方法論を学んでいきます。各言語の実例に触れたり、テキスト分析を行うことによって言語学の楽しさを共有していくとともに、外国語学習や言語教育にも活かせる知識を身につけていきます。言語学で学ぶ道具立ては、日本語の文法や表現について考える際にも大いに役立ちます。

学生へのメッセージ

 これからの大学生活で、新しい語学を学ぼうとしている方も多いのではないでしょうか。また、日本語教育や英語などの外国語教育、言語聴覚士をめざしている方もいるかもしれません。言語学で得た知識は、あらゆる言語の習得や言語教育にいかされることまちがいなし、です。言語に興味のあるみなさん、授業でお待ちしています!

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