2019.05.28 Tue
5月20日(月)、国際社会科学部 の授業「海外研修Ⅱ Study AbroadⅡ」(担当:野崎教授、入江教授)が行われました。
国際社会科学部では、4週間以上の海外研修が卒業用件となっています。この科目は、海外研修を終えた学生が対象となっており、研修経験を振り返り、その学びをどのような形で、今後の語学力向上や多様性理解に繋げ、将来のキャリア構築に結びつけるかを、考え行動し始めることを目的に行われています。また、海外留学を経験し現在活躍中のゲストを招き、日本の労働市場の変化やキャリア形成のための自己分析方法を、学生参加型の授業で学んでいます。
この日は、ゲストスピーカーとして「タクトピア株式会社」の渡邉宜子さんを迎え、「世界を舞台にユニークに生きる」というテーマでお話ししていただきました。

<講演する渡邉さん>
渡邉さんは、高校時代、台湾やアメリカでホームステイを経験し、日本の大学へ進学した後、リベラルアーツを学びました。大学卒業後は、非鉄金属を扱う専門商社に入社し、海外営業を経験。、その頃、多様性教育をテーマにした「朝活」コミュニティを企画運営し、2年間の活動を通して、約1000人の人達と出会いました。その後、こどもから大人まで多様性教育を展開しているタクトピア株式会社へ入社しました。
授業では、
・これまでの経験からの気づき、学び、棚卸しをして可視化すること
・今後のキャリアを考えていく上で、自分自身の言葉と心の尺度を持つこと
・次のステップを考えること
をゴールとし、
自分の人生を振り返る「自分の人生折れ線グラフを作ってみよう」や
自分の「IKIGAI(生きがい)」を導き出す「IKIGAIキャリアを発見しよう」
といったワークショップを通して、学生は積極的に意見交換を行い、多くの質問も出ていました。
渡邉さんは、自分自身の経験を交えながら、物事は一つの視点だけではなく角度や距離を変えてみることで様々な見方や考え方ができること、多くの人に出会い多様な考え方に触れることで自分自身の考え方が少しずつ整理できることをアドバイスしていました。また、渡邉さん自身、女性、妻、母、キャリアウーマンと多面的な面があり、それぞれの立場から物事を考えることで、視野を広げることが出来ることを伝えていました。
最後に、「自分の人生を自分で切り開いていくためにも、今の時期から将来のキャリアパスを考え、自分を見失わず、面白いユニークなキャリアを歩んで欲しい。」というメッセージをいただきました。

<授業の様子>
授業が終わった後、参加した学生に感想を聞きました。
東さん
「結婚、出産を経験されている渡邉さんのお話を聞いて、女性としての働き方が参考になりました。将来は、商社などで海外赴任をしたいと思っていますが、結婚や出産がキャリアを狭めてしまうのではないかと考えていました。しかし、女性、母、妻と立場が増える中、それぞれの立場を上手く遣り繰りしながら、視野を広げることができているというお話は新鮮でした。」

<東さん(国際社会学科3年)>
飯室さん
「朝活で出会った社長のお話が印象的でした。アイスホッケー部で副将をやっていますが、様々な考えやモチベーションを持ったメンバーがいることから、チームをまとめることの難しさを感じています。先頭に立ってメンバーを引っ張るのではなく、メンバーが取り組みやすいような環境作りをする支援型のリーダーシップのあり方は勉強になりました。留学の時にも感じましたが、今後も一つの考えにとらわれずに、それぞれの人の価値観を大切していきたいです。」

<飯室さん(国際社会学科3年)>
原さん
「渡邉さんのお話にもありましたが、多様な価値観に触れることは私自身も大切だと思っています。留学中、バックグランドが異なることで、言葉の捉え方にずれが生じて歯がゆい経験をしたことがあります。今であれば、もう少し相手を思いやりながらコミュニケーションをとれるのではないかと思います。このような経験もあり、将来は、英語を使って、世界と日本の架け橋になるような仕事に就きたいと考えています。」

<原さん(国際社会学科3年)>