【受賞】第17回(令和2(2020)年度)日本学術振興会賞 理学部町田洋教授の受賞について

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理学部物理学科 町田洋教授が、日本学術振興会賞審査会(委員長:小林誠 高エネルギー加速器研究機構特別栄誉教授)の選考に基づき、日本の学術研究の将来のリーダーと期待される研究者に与えられる賞である日本学術振興会賞を受賞しました。

授賞理由

「固体における準粒子間相互作用がもたらす集団的輸送現象の開拓」
(Development of Collective Transport Phenomena Generated by Quasiparticle
Interaction in Solids)

固体中で電子やフォノンなどの準粒子がもたらす多種多様な輸送現象の測定を通じて、その背後に潜む物理を解明することは、物性科学における代表的な研究手法の一つである。町田洋氏は、輸送現象の中でも特に熱に関わる輸送測定の精度を世界最高水準まで高め、独自の視点から研究を行い、今まで見過ごされていた現象を発見してきた。すなわち、グラファイトや黒リンなどよく知られている二次元層状物質におけるフォノンの流体的熱輸送や絶縁体における巨大ゼーベック効果などの新規な準粒子の集団的輸送現象を発見したのである。その先駆的研究により、準粒子が相互作用によって集団的に運動する際には、個別的な運動と全く異なる様相を見せることが明らかになった。
町田氏はこれ以外にも、熱伝導率測定によるネマティック超伝導状態の発見やゼロ磁場・ゼロ磁化における自発的ホール効果の発見など多彩な業績を挙げており、今後も物性物理学の発展に貢献していくことが期待される。

第17回(令和2(2020)年度)日本学術振興会賞受賞者及び授賞理由より引用

日本学術振興会賞について

日本学術振興会賞は、創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を見い出し、早い段階から顕彰することで、その研究意欲を高め、研究の発展を支援することにより、我が国の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させることを目的としています。
選考は、各分野を代表する我が国のトップレベルの学術研究者により構成される審査会で厳正な審査が行われ、受賞者を決定しました。
受賞対象者は、人文学、社会科学及び自然科学の全分野において、45歳未満で博士又は博士と同等以上の学術研究能力を有する者のうち、論文等の研究業績により学術上特に優れた成果をあげている研究者としています。

日本学術振興会ウェブサイト 日本学術振興会賞より