2018.03.05 Mon

アーチェリー部

皆の思いを一矢に込めて~団結力でつかんだ勝利~アーチェリー部インタビュー

皆の思いを一矢に込めて~団結力でつかんだ勝利~アーチェリー部インタビュー

右:経済学部経営学科4年 寺嶋陸さん
左:法学部法学科4年 玉野由季さん

「静寂の中で神経を尖らせて的を射る」、そんな個人競技のイメージが強いですが、試合ではにぎやかな応援合戦の中、チームワークを高めて挑む団体競技の側面もあるアーチェリー。男子は47年ぶりに王座決定戦出場、女子は1部昇格と、歴史的快挙を果たしたチームを率いるふたりの主将に、アーチェリーの魅力を訊きました。

マンツーマンの指導で、未経験から目指せるトップ

アーチェリーを始めたきっかけは?

寺嶋:僕は学習院高等科出身なのですが、高校から始めました。体験入部をして楽しかったのと、先輩が優しかったのと、アーチェリーという競技が自分にはまっていたかな、と。高3の時には大学でも絶対やろうと決めていて、それもあって内部進学をしました。
玉野:私は大学から始めました。中学はバドミントン部、高校はブラスバンド部で、それまでアーチェリーはまったく考えていなかったし、大学に入りたての頃も音楽部に入ろうと思っていたのですが、新しいことに挑戦してみようと体験してみたらすごく面白かったので。

寺嶋陸さん

玉野由季さん

初心者でもすぐに楽しさを感じられる魅力はどこにあると思いますか?

寺嶋:新入生には先輩がほぼマンツーマンで8ヶ月間個人指導を行うので、初心者でもついていけますし、未経験からトップを目指せるところですね。
玉野:私の場合は、教えてくださってる先輩のためにもうまくなりたいなあという気持ちがどんどん強くなり、それが頑張るモチベーションになりました。

練習風景

勝利の鍵はチームワークにあり

男子は関東リーグを4位通過し、47年ぶりに王座決定戦に出場とのことですが、歴史的快挙ですね。

寺嶋:日本一の大学を決める大会が王座決定戦で、そこには1部リーグに所属している学校で、かつ上位5校のみが出場できるのですが、その出場権を巡って男子は1チーム8人、女子は5人で競い合うリーグ戦が行われます。リーグ戦は5週間連続で試合があって、1週目の試合で勝つか負けるかというのが大きいのですが、勝てたことがすごく弾みになりましたね。これまで接戦で負けることもあったので今年も接戦になるだろうなと予想していたのですが、実際接戦になり、集中力を切らさずに勝ち抜けたことがとても嬉しいです。

集合写真

女子も1部昇格を果たされたそうですね。

玉野:リーグ戦は順位が一番下の大学から戦っていくので、2~3戦目ぐらいまではみんなわいわいやっていたのですが、4~5戦目ではけっこう接戦になったので、緊張がすごかったですね。女子チームは点数がひとり落ちるとみんな雰囲気が暗くなってしまうという課題があったので、点数が落ちてしまった人がいたら話しかけて場を和ませ、そのぶん他のメンバーが一生懸命カバーしたり、調子のいいメンバーがいたらハイタッチして応援と選手が一緒に盛り上がったりなど、雰囲気作りに重点を置いて戦いました。

集合写真

男子、女子ともに接戦を制してつかんだ勝利だったんですね。強さの秘訣はどこにあると思いますか?

寺嶋:今度王座決定戦に出場する5校のうち、学習院以外の4校はスポーツ推薦があります。スポーツ推薦がないからこそ、お互いに頑張らなきゃという意識が高まって団結力が生まれるのと、いろんな方に教えていただいてたくさんの意見を参考にできるというところかなと思います。また、もちろん練習も大事ですが、それ以上に部員同士でたくさん話したり、コミュニケーションを取って、アーチェリー以外の面でもお互いのことをサポートし合えるような環境が整っているのが強みかなと。
玉野:私も指導の基盤がしっかりしているところと、学内に練習場があって、好きな時間に練習できるところが大きいですね。あとはやっぱりチームワークもひとつにあるかなと。先輩と後輩の距離が近く、マンツーマンの練習を通じて関係が最初から築き上げられる体制になっていますし、一緒に楽しく頑張ろうというチームのまとまりが強みだと思っています。

練習風景

玉野由季さん

寺嶋陸さん

アーチェリーというと個人競技の印象が強いのですが、かなりチームワークが重要になってくるんですね。

寺嶋:そうですね。リーグ戦や団体戦の試合は応援が飛び交う騒がしいところでやるので、選手と応援側がコミュニケーションを取るのも大事だし、選手同士コミュニケーションを取るのも大事だしというところで、すごくチームワークが意識されるなと思います。
――チームワークを高めるためにやっていることはありますか?
寺嶋:男子は「どうしても全国大会に出たい」という思いが強く、「ガンガン成果出そうぜ」という感じでやっていたのですが、そうするとやっぱり個人プレーになってしまうので、たとえば大きな模造紙に全員の意見を出してもらって、それをみんなで共有して「じゃあこういうことをやってみようか」と話し合ったり、チームビルディング(注:仲間が思いをひとつにして、ひとつのゴールに向かって進んでいける組織づくりのためのプログラム)のゲームを一緒にやったりして、お互いのコミュニケーションを図っていきましたね。
玉野:女子は去年2部に落ちてしまった時にものすごくチームが暗くなってしまったので、グループ練習を取り入れたり、男女で一緒にチームビルディングをやったりと、とにかく楽しい関係を築き上げていくことを目標に活動していました。

練習風景

練習風景

新しいことに挑戦してみてほしい

最後に、新入生にメッセージをお願いします。

寺嶋:アーチェリーというスポーツをもっと知ってほしいですね。知られていないだけでいろんなところにアーチェリー場はあって、生涯スポーツなので、そういうところに行くと60歳、70歳の方がいたりする一方で小学生もいたりして、何歳でもできるというのがアーチェリーの面白さでもあると思っています。明るくて楽しいチームですし、4年間充実した生活を送ることができる部活なので、ぜひ興味を持ってもらいたいです。
玉野:社会人になったら時間もないですし、最後の学生時代なので、新しいことに挑戦してみるということは大事だなと思っています。その中で選んでくれたのがアーチェリー部だったら嬉しいですし、アーチェリーじゃなくても何かひとつのことを4年間やり続けてほしいな、という思いがありますね。

集合写真