2019.01.24 Thu

第68回 四大学運動競技大会「無冠」

第68回 四大学運動競技大会「無冠」

 今年で68回目となる、四大学運動競技大会の本大会が、10月20日より22日の3日間、成城大学を当番校として開催された。
 今年度は天候に恵まれず、本大会期間中の3日間、雨が降り続け、予定されていた屋外競技の内、「正式種目」が2種目、「一般種目」が9種目、中止となった。

選手宣誓

 四大学運動競技大会には、四大学の公認団体(正式部会)同士で競われる「正式種目」と、各大学の任意団体(サークル等)同士で競われる「一般種目」があり、「正式種目」は当年1月より10月の閉会式までの期間に、「一般種目」は本大会期間中に行われる。また、「正式種目」と「一般種目」にはそれぞれに優勝杯が、2種目の合計得点で表彰される「総合優勝」には優勝杯と楯が授与される。

トロフィー

 10月の本大会開催前、大会実行委員会により運営されているホームページやTwitter等で、得点経過が随時発表され、「正式種目」の得点(本大会開催前の得点は「正式種目」のみの得点となる)は、希に見る低調さで、平成に入ってからは平成21年を除き、第1位を獲得し続けていた「正式種目」において、成蹊大学に約10点差を付けられる状況であった。本学の「総合優勝」連覇は、まだ行われていない、残りの「正式種目」での追い上げと、本大会期間中に行われる「一般種目」の結果に委ねられることとなった。

1日目(10月20日)

 迎えた本大会1日目、開会式後、「正式種目」はバドミントンと卓球が行われ、「一般種目」はテニス、ソフトテニス、軟式野球、ソフトボールが雨のため中止となり、サッカー、バレーボール、バスケットボールが行われた。また、得点には加算されない、四大学各部会で行われる空手道、少林寺拳法、合気道の演武会は中庭で行われる予定であったが、武道場に会場を変更して開催された。
 「一般種目」は善戦し、サッカーでは学習院Aが成蹊Bを破り、2日目の準決勝へと駒を進めた。バレーボール男子は学習院Cが武蔵Bに勝利し2日目へ。バスケットボール男子は学習院Aと学習院Cがそれぞれ勝ち上がったが、残念なことに2日目の準決勝で学習院同士が戦うこととなった。

サッカー

バレーボール

バスケットボール

卓球

2日目(10月21日)

 大会2日目、まだ「一般種目」も途中であるため、得点に大きな動きも無く、依然、厳しい状況が続いていた。2日目、「正式種目」はバドミントンと剣道、卓球、洋弓が行われ、「一般種目」はテニス、軟式野球とソフトボールが雨のため中止となり、サッカー、バレーボール、バスケットボール、フットサルが行われた。
 10:00から行われたサッカーの準決勝、学習院Aは成城Bと対戦、勝負はPK戦へともつれた。学習院AがPK2本を失敗し、苦しい状況となったが、そこから、キーパーの好セーブを含め成城BのPK3本を防ぎ、見事な逆転勝利、決勝戦へと駒を進めた。12:30より行われた学習院Aと成城Aの決勝戦では、前半に成城Aに見事なボレーシュートを決められるも、学習院Aが意地を見せ、1点を返す。しかし後半、成城Aに追加点を許し、準優勝となった。
 バスケットボール男子の準決勝は学習院Aと学習院Cの同士討ちとなり、学習院Aが勝利、決勝戦で成蹊Aと対戦した。第4クォーターまで優勢に試合を進め、見事、1位を勝ち取った。また、準決勝で学習院Aに敗れた学習院Cは、3位決定戦で成城Aと対戦、前後半を同点で終えたため、四大学運動競技大会ルールにより、両者5名によるフリースロー対決となり、残念ながら敗退し、4位となった。バスケットボール女子は1回戦で成城と対戦し敗退、3日目の3位決定戦で武蔵と対戦することとなった。

フットサル

体育館

 11:00よりフットサルの学習院対武蔵戦が行われた。雨の中、激しい戦いが繰り広げられ、見事、学習院が勝利し、13:30開始の決勝戦へと勝ち進んだ。決勝戦は成蹊との戦いとなり、序盤、学習院が1点を入れ、試合を優位に進めるも、徐々に成蹊に流れを奪われ、良いシュートを打たれる場面も増え、攻め込まれる時間帯が続いた。そして、成蹊に同点弾を許してしまった後、雨によりスリップしたその一瞬に追加点を許し、勝負が決した。
 前日、勝ち上がっていたバレーボール男子の学習院Cは成城Aと準々決勝で対峙し、見事勝利、3日目の準決勝へと駒を進めた。また、バレーボール女子では、学習院Aが1回戦の成蹊B戦に勝利し、午後、武蔵Aと準決勝で対決するも敗退、3日目の3位決定戦へと希望をつないだ。
 1日目と2日目に行われていた「正式種目」のバドミントンと卓球の勝敗が決まった。バドミントン男子が3位、バドミントン女子が4位、卓球男子が3位、卓球女子が2位となった。また、2日目に行われた「正式種目」の剣道は男子・女子ともに1位となり、じわりとではあるが成蹊大学との得点差を縮めて2日目を終了した。

フットサル

バレーボール

剣道

バトミントン

3日目(10月22日)

 大会最終日、朝の時点での総合得点は1位が成蹊大学で89点、2位が学習院で85点、3位が成城大学で71点、4位が武蔵大学で62.5点であった。前日の「正式種目」の結果で、成蹊大学に約10点差を付けられていたその差を4点差に縮めていた。
 大会最終日、「正式種目」は駅伝が雨のため中止となり、柔道と洋弓が行われた。「一般種目」もソフトテニスが中止となり、バドミントン、卓球、バレーボールが行われた。
 バドミントン男子ダブルスは残念ながら学習院A及びB共に1回戦で敗退し、4位となった。また、バドミントン女子ダブルスも1回戦で敗退してしまう。卓球は男子シングルス、ダブルス、混合ダブルスが準決勝敗退。女子シングルス、ダブルスは決勝戦へと駒を進めるも2位となる。対照的に、成蹊大学は全てで決勝戦に進出し、更に得点差を付けられる。9:00よりバレーボール男子の準決勝が行われ、学習院Cは成蹊Bと対戦し、残念ながら敗退。しかし、11:00より行われた三位決定戦で成蹊Aと対戦し、勝利する。バレーボール女子は学習院Aが10:00より行われた三位決定戦で成蹊Aと対戦し、見事、勝利。3位、得点2点を勝ち取る。
 2日目と3日目に行われていた「正式種目」の洋弓は男子、女子ともに1位を勝ち取る。また、3日目に行われた柔道は残念ながら4位に終わった。

バトミントン

柔道

バレーボール

卓球

全ての競技が終了し、閉会式を迎えた。成城大学体育部連合会本部委員長より、成績発表がある。

「正式種目」

第4位 武蔵大学 63.5点
第3位 成城大学 66点
第2位 学習院大学 78点
第1位 成蹊大学 82点

「一般種目」

第4位 成城大学 20.5点
第3位 武蔵大学 21点
第2位 学習院大学 24.5点
第1位 成蹊大学 32.5点

「総合成績」

第4位 武蔵大学 84.5点
第3位 成城大学 86.5点
第2位 学習院大学 102.5点
第1位 成蹊大学 114.5点

 四大学運動競技大会は昭和25年に始まった。歴史を振り返ると、総合優勝を逃したのは今回で13回目、「正式種目」、「一般種目」、「総合優勝」、どのタイトルも得られず「無冠」に終わったのは、昭和46年の第22回大会以来46年ぶりという悔しい大会となった。
 学習院大学の西5号館1階の学生ホールには、四大学運動競技大会の優勝杯、楯を飾る展示ケースがある。ぽっかりと空いた展示スペースは1年間、このままとなる。このままで良いはずがない。来年度、第69回大会は学習院大学が当番校となる。閉会式では成城大学より大会旗の引継ぎを受けた。学生の来年度の奮起を期待したい。

賞状

※ 第60回大会までの大会成績は「四大学運動競技大会50年史」、「四大学運動競技大会60年史」を典拠とする。第61回大会以降は学習院大学保管の資料を典拠とする。