2026.09.30 Wed

運動部の発展に力を尽くす ~運動部常任委員会~

運動部の発展に力を尽くす ~運動部常任委員会~

学習院大学の運動部常任委員会は、運動部の活動促進のほか、「四大戦*」や「甲南戦*」といった伝統行事や、「四大戦」への出場チームを決める「学内スポーツ大会」などの企画・運営を担う学生組織。1学年あたり11名または12名の学生で構成され、全員が運動部に所属しています。主な目的は、運動部の横のつながりを深め、学習院の代表としての仲間意識を醸成することや、各部が快適に活動するための環境整備、そして、スポーツをとおした大学全体の活性化に尽力することです。こうした活動のやりがいや魅力を中心に、4年生の林さんと小山さんにお話を聞きました。

*四大戦:1950年に第1回大会が開催された学習院大学、成蹊大学、成城大学、武蔵大学による「四大学運動競技大会」
*甲南戦:1956年に第1回大会が開催された兵庫県の甲南大学との定期戦

小山 美玖さん

経済学部経営学科 4年 男子バスケットボール部 マネージャー
東京都・私立学習院女子高等学校出身

 [2026年度 学内大会実行委員長/甲南戦推進局長/
2025年度 フレッシュマンキャンプ実行委員長]

林 茜里さん 

経済学部経営学科 4年 女子フットサル部(2025年度主将)
千葉県立八千代高等学校出身

 [2026年度 委員長]

学業や就活、アルバイトとも問題なく両立できる

――運動部常任委員会(以下、運常)に入ったきっかけから教えてください。

林:私は大学では新しいことに挑戦しようと考え、プレー経験はなかったもののサッカーの試合観戦が好きだったことから、まずは女子フットサル部に入りました。ただ、さらなる挑戦意欲と好奇心から興味を持ったのが運常でした。女子フットサル部の活動が週3・4回でそこまで多くなく、経営学科の授業や勉強とも両立できそうな印象を受けたことも大きかったですね。

小山:私は男子バスケットボール部にマネージャーとして入ったところ、先輩から「大学生活はいろいろな団体に入った方が充実するよ。魅力的な団体があるよ」と運常に誘われたことがきっかけです。私自身もより広く交友関係を築きたいという思いが強く、正直なところ活動内容の詳細まではわからないまま、軽いノリで応募しました。

林:運動部に入ると、1年生向けの「フレッシュマンキャンプ」で運常について説明があるほか、小山さんのケースのように、現役の運常委員が後輩を誘うことも多いです。そうやって興味を持った1年生が応募書類を提出して、運常の2年生との面接を経て、原則として男女均等になるように12人が選抜されます。2026年度の1年生は女子の応募が多く、男子が少なかったのですが、力仕事もあるので女子ばかりにはできず、結果的に男子5人と女子7人になりました。1年生で運常委員になると、そのメンバーで4年間活動していくことになります。また、運常には渉外局や広報局、保険局、書記局、四大戦推進局などの部局がありますので、2年生との面接で希望の部局を伝え、能力や男女比などに応じて振り分けられます。部活動が多忙になって運常への参加率が落ちる委員が出てくると入れ替えることもありますが、基本的には4年間持ち上がりで同じ部局に所属します。私は渉外局と学内大会実行委員からスタートし、最終的には四大戦推進局にも加わって、3つの部局を兼務することになりました。

――部活動と運常の"二足の草鞋"では大変そうですね。

林:1・2年生はそこまで仕事量が多くないですが、3・4年生で上の立場になると役割が増えて、多少の大変さは感じるかもしれません。ただ、私はそこまで授業が忙しくなく、部活動と運常の2つの軸での大学生活には慣れていきました。4年生は就職活動などもありますが、一方で授業は少なくなり、部活動も引退し始めますので、就活の早期化を考えるとむしろ3年生の方が忙しくなるかもしれません。それでも、運常の活動で遅い時間まで学校に残ることは少ないので、学業も就活もアルバイトも、みんな問題なく両立できていると思います。また、運常全体の集まりは原則として2週間に1回です。私は委員長としてすべての部局のLINEグループに入り、どの部局がどんな動きをしているのかをチェックしていますが、仕事の進め方は各部局に任せています。目指すところは同じですし、信頼できるメンバーたちなので、そこに委員長だからといって無理やり首を突っ込むことはありません。"意見が衝突して口論に発展"なんてことも全然なく、みんな個性豊かではありますが、お互いの意見を尊重しながら協力できていて、学生課からもお褒めの言葉をいただいています。

――委員長などの幹部はどのように決まるのですか?

林:運常は例年12月の「代交代式」で4年生が引退して、3年生が最上級生として委員長や局長、各行事の実行委員長になります。役職は、1年次に局の配属を決める方法と同じで、志望理由書のような書類を先輩が読み、面接を経て先輩から任命されます。部局は持ち上がりなので結果はなんとなく想像できますし、委員長に関しても「誰がいいんじゃない?」といった声が面接の前になると聞こえてきて、「自分がやるんだろうなぁ」とは思っていました。

小山:私は甲南戦推進局、学内大会実行委員、フレッシュマンキャップ実行委員の3つを兼務してきて、2025年度はフレッシュマンキャンプの実行委員長、2026年度は学内大会の実行委員長と甲南戦推進局長を務めました。各行事は4年生が仕切りますが、フレッシュマンキャンプだけは3年生が仕切ります。

林:学年が上がるとそれぞれの部活動でも何らかの役職に就く委員は多くて、例えば主務は頻繁に運常とやり取りをしますので、運常委員を主務にすれば効率的だと考える運動部もあります。また、私が女子フットサル部で3年次に主将をしていたように、主将と運常委員を掛け持ちするケースもあります。

とにかく行事を盛り上げたい!

――お二人は幹部としてどんなことを意識していますか?

林:4年生全員がそれぞれしっかりと仕事をして、3年生がついてきてくれる組織にした上で、1・2年生には何よりも楽しんでほしいと思っています。そのために、私が1年次から運常の活動をしてきた中で、純粋に真似したいと思える代の運営方法は真似しようと思いますし、そういう代は下級生からも慕われていました。委員長に決まってからは、昔のグループラインを見返して流れを確認したり、どんなときにどんな指示を出していたのかなどをチェックしたりしながら実践するようにしています。

小山:私の場合、1・2年生の頃はいきなり仕事を振られても目的や意義がわからず、いろいろと思う部分もありました。だからこそ、自分が3・4年生になって仕事を振る立場になってからは、まずは全体のスケジュールを共有して流れを把握してもらい、何のための仕事なのかも伝えた上で、みんなで共通認識を持って仲良く楽しみながら行事の準備や運営ができればと思っています。また、私はとにかく行事を盛り上げたいと思っていて、みんなのアイデアを拾ってあげたいですし、そのためには学年関係なく自由に意見を言い合える関係づくりを大事にしています。

林:そうなんです。私は「運常の活動=仕事」と考えていますが、みんなで仲良く楽しめるのが理想であって、運常に来ない理由が「楽しくないから」という状況は避けたいと思っています。私は委員の参加率を重視していますが、参加率を上げるには"仕事"だけの要素では不十分で、行事を成功させるためにも楽しさが不可欠なんです。また、どうしても運常の活動は、アルバイトをしてお給料をもらうような、何か目に見える"見返り"はありませんし、部活動との兼ね合いなどもあって、意欲に差が生まれてしまうこともあります。同期にも「1・2年生の頃はあまり馴染めず、参加するのが億劫だった」という仲間がいますが、参加すればしっかりと仕事はしてくれますので、やはり参加して楽しめる工夫が大切なんです。もちろん、みんなで楽しく活動するだけではなくて、学年が上がって仕事の内容を詳しく知れば知るほど、しっかりとやるべきことをやらないといけないという思いも強くなりましたので、楽しみながら着実に仕事をこなしていく組織にしたいですね。

――仲良く楽しく仕事ができたらいいですよね。

林:ただ、壁にぶつかったこともありました。私たちの代は1年生の頃はものすごく仲が良くて、みんなで遊びに行くことも多かったのですが、実は2・3年生のときに少し"ギクシャク"してしまって、仕事上のやり取りだけで終わってしまうこともありました。みんなしっかりと仕事はするので問題がないといえばないのですが、一番上の代になればどうしたって密なコミュニケーションが必要ですし、そこは同期のみんなも感じていました。そんなときに、誰からともなく「またみんなでご飯行こう」という話になりました。すぐに全員で集まれたわけではなかったのですが、大人数で飲みに行くことが増え、行事の昼休憩では同期で同じテーブルに椅子を並べてご飯を食べるようにもなって、あらためて"同期感"が出てきたんです。今ではかつてのように仲良くコミュニケーションを取るようになって、行事が無事に終われば達成感を分かち合えるようになり、一緒に仕事をして切磋琢磨している仲間のありがたみを再認識できるようになりました。みんなで会話をしていると、自然と「この同期と出会えてよかった」と思えてきて、ちょっと"じんわり"くるところはありますね。

仲間からの刺激が自分を奮い立たせてくれる

――ところで、運常での経験が運常以外で活かせたこともありますか?

林:私は1・2年生の頃から運常の仕事で先生方や各部の主将・主務が集まる場面で説明をする機会が多かったおかげで、3年次に部活動で主将となって、部員全員の前で話すことに対する心理的なハードルが低くなりました。また、授業でのプレゼンなども当初は緊張しましたが、そこに抵抗感がなくなったのは、運常での経験があったからこそだと思います。

小山:私の場合、チームで大きな行事を成し遂げるために綿密なスケジュールを立てた上で、適材適所を考えて仕事を振ってきた中で、計画力や協調性、周囲を巻き込んでの実行力が身についたと思いますし、その成果は部活動でのマネージャーの仕事でも活かせていると思います。また、運常の仕事では、エクセルでひたすら細かい数字を入力するような地道なパソコン作業もありますので、そういった際に必要な集中力や注意力も高められたと思いますし、学業に活かされた部分もあったように思います。

――運常では他の運動部の学生と関わるメリットもありましたか?

林:さまざまな運動部で頑張る仲間の姿を間近で見られるので、「私はこのままでいいのか」「自分も頑張らなきゃいけない」と背中を押されることもありました。私は週3・4日しか部活動がない一方で、週6日で真剣に活動している委員もいるので刺激をもらえますし、モチベーションの向上につながりました。部活動にも運常にも意欲的に取り組んでいて、運常では同じ目標に向かって頑張る仲間とは以心伝心のようにわかり合えることも多いので、部活でつらいときに救われることもありましたね。

小山:運常はいろいろな運動部の状況や、各部の考え方を知ることができる環境ですので、他の部の取り組みを参考にして自分の部に取り入れるきっかけが得られるメリットがあります。それと私も林さんが言うように、仲間の存在が発奮材料になってモチベーションの向上につながることは多かったですね。

林:甲南戦や四大戦があるおかげで、甲南大学や成蹊大学、成城大学、武蔵大学の"運常的な団体"の学生とも4年間一緒に活動しますので仲良くなります。一緒に旅行に行くこともあるほどで、運常ならではの経験ができます。また、部活動では選手として試合をする側ですが、運常に入ってからは、学内大会でも甲南戦でも四大戦でも、試合会場の準備や当日の運営など、裏方作業の大変さを知ることができました。自分の部活動で選手を支えてくださる方々への感謝の気持ちが込み上げてきましたし、運常で自分が運営側となり「楽しかった!」と言ってもらえる新たな喜びを味わうこともできました。

最高の思い出、人生の財産が手に入る

――お二人とも4年生ですが、運常での経験は就活にも役立ちましたか?

林:私はコンサル業界に内定しているのですが、就活では部活動で主将を務めたことや、運常での経験を自己アピールのためのエピソードとして話しました。部活動や運常に所属していなかったら話せない内容ばかりでしたので、経験が大いに役立ちました。

小山:偶然ですが私もコンサル業界で、面接では同じように部活動と運常の話をしました。昔なら面接でタジタジになってしまったと思いますが、4年間の活動を通じて自分なりの価値観が形成されたおかげで、しっかりと受け答えができました。面接では、さまざまな場面に応じてどう人と接するのかについて質問されたのですが、運常で学内外の多くの人と関わってきて、状況に応じた対応力を磨いてこれたことで、実体験に基づいた臨場感のある回答ができました。

――ちなみにコンサル業界ではどんな力が求められるのですか?

林:私の内定先では思考力が問われるので入念に対策をしました。例えば「美術館の入館者数を増やすにはどんな施策がいいか?」といった問題が出されるので、データを参照しながら課題を設定して、その場で解決策を考えて発表しました。運常での課題設定や課題解決に似た部分もあるので、大いに経験を活かせました。運常ではゼロから計画を立て、必要となれば外部の方とも連絡を取って調整を行い、予算も考えながら一つの行事を成功に導く必要がありました。このプロセスを学生のうちに経験できたことは、就活だけではなく、社会人になってからのプロジェクト運営にも通じる貴重な収穫になったと思います。

――では最後に、未来の運常委員に向けてメッセージをお願いします。

林:運常に入ると、同期や先輩・後輩のほか、他大学の学生とも仲良く楽しく過ごしながら、多くの大学生は経験できないことを経験できます。さまざまなプロジェクトを動かした経験は就活でのアピールポイントにもなりますし、社会に出てからも役立つはずです。大変だと思うこともありましたが、仲間のおかげで乗り越えられてきましたので、ぜひ安心して飛び込んできてほしいですね。

小山:運常に入ったきっかけは軽かったのですが、今では本当に入って良かったと思っています。行事が終わったときの達成感はとてつもなく大きくて、数年後、数十年後に学生時代を振り返ったとき、真っ先に思い浮かぶ最高の思い出になると思います。そして、素直に感謝を伝えられる同期や先輩後輩に出会えたことは人生の財産になると確信しています。学べることや身につくことも多いですし、学生生活が充実しますので、ぜひ運常で青春を満喫してほしいですね。