教員紹介

滝澤 美帆教授

Miho Takizawa

研究分野
マクロ経済学に関する実証研究、企業行動の実証分析、生産性分析

略歴

2002年:学習院大学経済学部卒業
2008年:一橋大学大学院経済学研究科 博士号(経済学)取得
2008年:東洋大学経済学部 専任講師
2011年:同 准教授
2017年:同 教授
2019年:学習院大学経済学部准教授
2020年:同 教授

主要業績

International Transmission of the 2007–2009 Financial Crisis: Evidence from Japan (with Kaoru Hosono and Kotaro Tsuru), Japanese Economic Review, vol.67, no.3, pp.295-328, 2016.
Employment protection and productivity: evidence from firm-level panel data in Japan(with Hiroko Okudaira and Kotaro Tsuru), Applied Economics, vol. 45, no. 15, pp. 2091-2105, 2013.
The Impact of Technology Shocks on the Japanese Business Cycle –An empirical analysis based on Japanese industry data–(with Tsutomu Miyagawa and Yukie Sakuragawa), Japan and the World Economy, vol.18, no.4, pp.401-417, 2006.
など。
※最近の研究についてはreseachmap(https://researchmap.jp/g0000208044)をご覧ください。

学外での活動

所属学会:日本経済学会、日本ファイナンス学会

最近の研究テーマ

これまでの研究活動では、主として、マクロ・産業・ミクロ(企業や事業所)の各レベルで構築したデータを用いることで、生産性計測及び生産性の決定要因に関する実証分析を行ってきました。

マクロレベルのデータを用いた具体的な研究成果の一例として、日本の全要素生産性(TFP)を長期時系列で計測し、生産性データベース(JAMP)として日本生産性本部(JPC)のホームページ上で公表しています。

また、産業レベルのデータを用いた研究活動としては、日米両国における労働生産性水準の比較を行い、JPCを含む様々な媒体で公表しています。

ミクロレベルのデータを用いた研究活動としては、これまで、各種の政府統計(工業統計、企業活動基本調査、海外事業活動基本調査など)に係る大規模個票データを利用することで、事業所及び企業レベルの生産性計測を行うと共に、生産性の決定要素に関する実証分析を行ってきました。
事業所レベルの研究としては、様々な規制、税・補助金、労働市場におけるミスマッチ、金融市場の不完全性などにより発生し得る資本と産出の歪みを計測した上で、これらの歪みが事業所の規模分布と製造業全体のTFP水準へ与える影響を定量的に分析しました。

今後については、生産性向上の決定要因に代表される企業成長の様々なメカニズムの解明に重点を置いた研究に注力したいと考えています。大規模なデータセットを分析に用いることで、ミクロデータからマクロ経済に関するインプリケーションを抽出すべく研究を進めています。