社会科学科目 演習(ゼミ)

教授乾 友彦

乾 友彦

私の専門は経済発展の分析で、それぞれの国の発展の要因について調べています。政府系金融機関、国際機関、内閣府における実務も経験してきました。また現在は、政府関連の研究所において客員研究員も勤めています。これらの機関での勤務を通して獲得した知識および問題意識を講義に活かすつもりです。

担当科目一覧

  • 社会科学のためのデータ分析
  • 経済成長論
  • The Economic Development of Japan
  • Globalization, Economic Growth and Income Distribution
  • 入門演習Ⅰ・Ⅱ
  • 専門演習Ⅰ・Ⅱ
  • 卒業演習

「社会科学のためのデータ分析」(1年次)は、実際のデータを使用してデータの整理、回帰分析を行い、その分析の結果に基づき、レポートを作成することを目標とします。「経済成長論」(2年次)は、ソロー型成長モデルを基本に、人口成長、人的資本、生産性・技術、国際経済が経済成長に与える影響を学習します。 「The Economic Development of Japan」(2年次)では、日本経済・社会の特徴を各種統計を使用して分析し、その抱える課題や解決策について議論します。

演習(ゼミ)

「専門演習Ⅰ・Ⅱ」(3年次)では、企業の国際化や情報化等が持続的経済発展に与える様々な影響に関して分析し、この分析結果に関するレポートを作成します。「卒業論文」(4年次)では、3年次で学習した内容を発展させて国際化や情報化に伴う諸問題の背景にある経済問題を分析し、卒業論文を作成します。

経歴

2016年 学習院大学国際社会科学部 教授
2014年 学習院大学国際社会科学部開設準備室 教授
2012年 日本大学経済学部 教授
2009年 内閣府統計委員会担当室 室長(~2012年)
2006年 一橋大学経済学研究科博士後期課程修了(単位取得退学)
2003年 日本大学経済学部 教授
2000年 日本大学経済学部 助教授
1993年 IEA(国際エネルギー機関)派遣 (~1996年)
1990年 アメリカ・ジョンズ・ホプキンス大学経済学部修士課程修了(経済学修士号取得)
1985年 一橋大学経済学部卒業後、日本政策投資銀行入行

研究領域

生産性経済発展論国際経済学の実証分析

研究内容

企業や産業の生産性の計測や決定要因に関する分析を行っています。特に経済のグローバル化が企業の生産性や、マークアップ、労働市場に与える影響について分析しています。この研究に加えて最近は、経済発展とサービス化の関係を分析に取り組んでいます。製造業のサービス化、サービス産業の生産性、教育や医療の質の計測とその決定要因に関する分析を開始しています。

主要業績

  • Tomohiko Inui, Kenta Ikeuchi, Ayako Obashi, and Qizhong Yang, (2021) “The impact of regulatory distance from global standards on a country’s centrality in global value chains” International Economics, Vol.166, pp. 95-115.
  • 伊藤恵子・乾友彦・権赫旭・戸堂康之 (2018), 「中国輸出企業の特徴」、『経済分析』、第197号、pp.1-27.
  • Taiji Fujisawa, Tomohiko Inui, Keiko Ito, and Heiwai TANG (2018) “Global Sourcing and Domestic Production Networks,” RIETI Discussion Paper Series, 18-E-004.
  • Tomohiko Inui, Keiko Ito and Daisuke Miyakawa, (2017) “Export Experience, Product Differentiation, and Firm Survival in Export Markets,” Japanese Economic Review, 68(2), pp. 217?231.
  • Tomohiko Inui, Keiko Ito and Daisuke Miyakawa, (2015) “Overseas Market Information and Firms’ Export Decisions,” Economic Inquiry, 53(3), pp. 1671-1688.
  • Naomi Kodama and Tomohiko Inui, (2015) “The Impact of Globalization on Establishment-Level Employment Dynamics in Japan,” Asian Economic Papers, 14(2), pp.41-65.
  • Kazuma Edamura Sho Haneda, Tomohiko Inui, Xiaofei Tan Yasuyuki Todo, (2014). “Impact of Chinese cross-border outbound M&As on firm performance: Econometric analysis using firm-level data,” China Economic Review, Vol. 30, pp.169-179.
  • Richard Kneller, Danny McGowan, Tomohiko Inui and Toshiyuki Matsuura, (2012) “Closure within Multi-Plant Firms: Evidence from Japan,” Review of World Economics, Vol. 148, Issue 4, pp. 647-668.

その他

・財務総合政策研究所 客員研究官
・経済産業研究所 ファカルティフェロー

連絡先

E-mail : 乾 友彦

研究室 : 南2-401