木内 康裕(キウチ ヤスヒロ)特別客員教授

木内 康裕 特別客員教授

木内 康裕(キウチ ヤスヒロ)特別客員教授
経済学科:生産性分析・経済統計

略歴

  • 1996年 学習院大学経済学部卒業、日本政策金融公庫入職
  • 2001年 立教大学大学院経済学研究科修了、
        公益財団法人日本生産性本部入職。修士(経済学)
        同財団生産性総合研究センター研究員、
        主任研究員を経て、2016年より上席研究員。
  • 2024年 学習院大学経済学部特別客員教授

連絡先

  • E-mail:add_yasuhiro_kiuchi.png

研究分野

マクロ及び企業レベルの生産性計測・分析、日本経済論、経済統計

主要業績

『人材投資のジレンマ』(守島基博氏、初見康行氏、山尾佐智子氏と共著)、日本経済新聞出版、2023

Productivity Transformation』(大川幸弘氏、斎藤奈保氏、宮坂敦氏、原田さやか氏と共著)、生産性出版、2021

『新時代の高生産性経営』(梶浦昭友氏、安田弘氏、水野一郎氏、加賀龍太氏、井上達彦氏、越谷重友氏、松山一紀氏、中川博勝氏と共著)、清文社、2021

『高付加価値経営に向けた今日的な付加価値概念』(水野一郎氏、山口直也氏、長濱照美氏と共著)、生産性労働情報センター、2019

木内康裕(2019)「生産性向上に向けた日本生産性本部の活動の軌跡と今後の方向性」、『経営分析研究』(35)、日本経営分析学会

学外での活動

独立行政法人 経済産業研究所(RIETI) プロジェクトメンバー

講義・演習の方針

 近年、様々な領域でデータ活用の重要性が叫ばれるようになっています。経済学を学ぶ上でも、経済統計をはじめとするデータの動きから様々な経済現象を理解することが欠かせません。
 経済に関わる話題は、「失われた30年」といった日本経済全体を扱ったテーマから、企業の経営不振のような企業レベルのテーマにいたるまで多種多様ですが、ほぼ全てが何らかのデータに基づいています。グローバルなレベルで経済を理解する上でも、統計データが欠かせません。 

 世の中で起きている出来事を経済学的な尺度で解釈するには、経済学の理論的な知識がもちろん必要になりますが、どのような特徴や限界を持つ統計データに基づいているのか、そしてそれがどのように変動しているかを理解することが求められます。

 講義では、経済学特殊講義や演習を担当しますが、経済学的に物事を考える上で基礎となるデータの扱い方(特に、様々な経済活動でどのようなデータが用いられているのか、政府が刊行する白書や経済レポートなどで統計をもとにどのような分析がされているのかなど)について、理解を深めることができればと思っています。演習は、それらに加え、プレゼンテーションやディスカッションを中心としたインタラクティブな学びの場になればと考えています。

 経済統計やデータはそれ自体が単体で意味を持つわけではありません。それらを適切に利用するスキルを身に付け、自分なりの見方で考えることができるようになるお手伝いができればと考えています。

研究テーマ

 「日本の生産性って低いよね…」というような話をどこかで聞いたことがあるかもしれません。これまで、このような生産性に関する国際比較分析を行ってきました。
 また、様々なテーマで経済分析・統計作成を行い、「生産性統計」や「企業レベル生産性データベース」といった統計資料のほか、「労働生産性の国際比較」「サービス品質の日米比較」「全要素生産性の産業別・企業規模別比較」といったレポートにまとめ、公益財団法人日本生産性本部で公表しています。
 マクロレベルでは主に各種の経済統計をもとに分析を行うのに対し、企業レベルでは経済統計に加えて損益計算書などの財務データから分析を行います。それらを上手く連結させる取り組みや分析なども行ってきました。
 このような取り組みをベースに、ケニアやミャンマーなどアジア・アフリカ諸国の政府関係機関に対する技術支援も行っています。

メッセージ

 「学生時代に何をしたらよいのだろう」 
 「これからの人生をより良いものにするにはどうしたらよいのだろう」

 それは人によって異なるのだろうと思います。しかし、どんなことであれ、何が良いのか(あるいは悪いのか)を判断するには、拠りどころとなる考え方が必要になります。とはいっても、何を自らの拠りどころとするのかに正解がある訳ではありません。それは、様々な体験をし、多種多様な知識や価値観に触れる中で自らの考えをブラッシュアップすることにより、確立されていくものです。

 経済学をはじめ、興味のあることにじっくり取り組むことができる学生時代には、成功することも、失敗することも、良いことも、悪いこともあると思います。ぜひ、楽しみながらいろいろなことにチャレンジしていただきたいと思います。 

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