1108室
マクロ経済学、国際貿易論
講義
私の主な担当科目は『マクロ経済学』、『日本経済論Ⅱ』、『日本経済論 (上級I、II)』です。
『マクロ経済学』の第1学期では、まずGDPなどの基本的な概念を説明します。次に、GDPや他のマクロ指標がどのように決定されるのか、またマクロ経済政策がどのような効果を持つのかを分析します。その際、古典派モデル(長期モデル)とケインズ派モデル(短期モデル)という二つの理論的枠組みを用います。
第2学期では、第1学期で学んだモデルの空間的拡張(為替レート)、時間的拡張(経済成長)、およびミクロ的基礎付け(消費の理論、投資の理論)を行います。
最後に、これまでに学んだ理論を応用し、戦後日本経済のデータの説明を試みます。
『日本経済論II』および『日本経済論(上級I、II)』の主な目的は、日本経済に関する基本的な歴史的事実を実証的かつ理論的に分析します。その際、多くの場合において米国の事例と比較します。さらに、講義では日本語を説明言語としながらも、英語のテキストやスライドを用い、「英語ではこう表現する(例:高度成長を“rapidgrowth”と言う)」といった学びも提供します。
『日本経済論II』では、理論的背景(マクロ経済学とミクロ経済学の概要)、歴史的背景、マクロ・経済全体のトピック(経済成長、景気循環、金融政策と財政政策、金融市場など)を講義します。
『日本経済論II』の続きとして、『日本経済論(上級I)』では、ミクロ・部門別のトピック(産業構造と政策、労働市場、貯蓄と投資など)を講義し、『日本経済論(上級II)』では、国際経済(国際貿易や国際金融など)のトピックを講義します。
演習
「黒川ゼミ(2年〜4年)」は、マクロ経済学・ミクロ経済学・国際経済学を対象とし、3年ゼミから本格的にスタートします。2年ゼミでは、その準備としてマクロ経済学・ミクロ経済学に関するテキストの輪読・討論を行います。3年ゼミと4年ゼミは合同で実施します。3年生は国際経済学の基礎理論およびその応用に関するテキストを輪読・討論し、さらに慶應義塾大学、東京大学、学習院大学国際社会科学部とのインゼミで発表するためのグループ論文を作成します。4年生は卒業論文を作成します。また、3・4年ゼミでは合宿も行います。
私の主要研究分野はマクロ経済学と国際貿易論です。
これまでは特に、(1)国際貿易は賃金格差を拡大させるのか?(2)為替レート体制は貿易国間の賃金共変動にどのような影響を与えるのか?(3)同一産業の要素集約度(資本・労働比率あるいは熟練・非熟練労働比率)は国家間あるいは地方間で逆転し得るのか?(4)関税と為替レートの双方に輸出企業は反応するのか?(5)国際貿易は産業レベル産出量にどのような影響を与えるのか?(6)参入政策は所得分布の変化にどのような影響を与えるのか?(7)中間財とスキルは補完的であるのか?(8)企業の利潤にとってジョブローテーション(日本型)と特化(アメリカ型)のどちらが良いのか?を理論的・定量的・実証的に分析してきました。
現在は特に、(1)「多くの先進国で製造業の付加価値は減少しているのに輸出は増加している」というパズルはグローバル・バリューチェーンで説明できるのか?(2)国内及び輸出参入コストは柔軟なスキルを持つ労働者とそうでない労働者の賃金格差にどの程度影響を与えるのか?(3)中間財の増加は賃金格差の拡大に中間財・スキル補完性を通じてどの程度影響を与えるのか?(4)現状のNetZeroEnergyBuilding(ZEB)政策には効率性とインセンティブに関する問題点があるのではないか?を理論的・定量的・実証的に分析しています。
私自身いつも自分に言い聞かせていることなのですが、常にいま何がプライオリティなのかを見失わないように気をつけて欲しいと思います。自分にとって最低限やるべきことさえできていれば、他は完璧でなくても良いのだと。
また、もし可能ならば、短期でも海外留学することを勧めています。「日本(出身国)から来た誰々さん」というだけの裸の自分になれて本当に楽になれますから。