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統計学、データサイエンス
母集団選択、極値統計学
Research Excellence Award(1994 年、アイオワ州立大学), オーストラリア国立大学数理科学センターにて客員研究員(1997 年10 月~ 1998 年3月), ニューヨーク大学Stern ビジネススクールにて客員研究員(2006 年4月~ 2007 年3月),東京大学総合文化研究科客員教授(2015 年4月~ 2016 年3月)
学会等の活動:日本統計学会和文誌編集委員、日本統計学会広報理事(2007~2009)、日本統計学会, 第7回日本統計学会春季大会 実行委員長、統計質保証推進協会理事(2014年4月~ 2017年5月)、日本統計学会プログラム委員(2018年9月~2020年8月)、統計質保証推進協会統計検定運営委員(2017年~)、統計検定運営委員長(2023年10月~)
統計学はデータを分析し、一定の結論を得るための手法です。統計学が役立つ分野は、経済学、経営学に限らず、医学、薬学、社会学、心理学、など広く、ビジネスにおける意思決定の基礎としても利用されています。経済学科では、「統計学入門Ⅰ」「統計学入門Ⅱ」、「統計学」、「計量経済学」やその他の科目で統計的手法が学べます。
「統計学入門Ⅰ」では、データ分析の方法と確率の基礎を学びます。「統計学入門Ⅱ」では、確率変数と確率変数に基づいた統計的手法を学びます。第一学期の後半から定積分も利用し、難易度が少し上がってきます。出席することが重要です。「経済数学Ⅰ、Ⅱ」の内容は統計学の理解に役立つので、「経済数学Ⅰ、Ⅱ」を1年次に履修することを強く勧めます。統計学には、データを分析するという実践的な役割を持ち、かつ体系的な学問であるという、二つの魅力を持っています。一人でも多くの人が統計学の魅力を感じられることを期待しています。統計学をじっくり学び、人にデータ分析についてアドバイスできるような知識を身に付けましょう。
Rは現在、最も標準的と考えられるデータ分析ソフト・言語です。Rはフリーなので、インストールさえすればどこでも利用できます。データ分析を行う人にとって、Rの知識は常識になっています。
この授業では、テキストを用いて講義・実習・プログラミング・ 課題提出・データ分析を行うことによって Rによってデータ処理・分析を行う力を付けます。受講するための前提知識は「統計学入門Ⅰ、Ⅱ」です。疑問点や忘れた内容はネットなどで調べる態度が必要です。
演習(2年、3年)
演習ではデータ分析を学びます。2020年入ゼミの演習では、2年次でPython を学び、3年次に発展したデータ分析を学び、データサイエンスのコンペティション(SIGNATE )に参加し機械学習による予測を行います。これまで好成績をあげてきました。
私の専門分野は統計学の理論と応用です。多くの出来事は、それが自然現象であれ社会現象であれ、完全に決定論的なメカニズムでは説明できません。多くの現象で不確実性が伴い、はっきりとした因果関係がわかりません。自然現象であれば、医学、薬学などでそういった現象が多く、人間の行動がかかわっている心理学、政治学、社会学、経済学、経営学などでは、さらに不確実性をもたらす要因が増えます。そういった分野で得られるデータを用いて有意味な結論を導くとき、統計学が活躍をします。
そのような背景から、統計学は社会人にとって必須の知識と考えられています。しかし、それを正確に使用できる人間はまだまだ少なく、「統計家」(データサイエンティスト)という人材の需要は今後も増え続けるでしょう。
学習院大学の経済学科では、一年生で「統計学入門Ⅰ、Ⅱ」を学びます。統計学や経済学の理解のためには、微分積分などの数学も必要ですので「経済数学」の授業で身に付けましょう。これらの知識は広い分野で役立ちます。私自身は、最初は心理学を学ぶつもりで大学に入学しましたが、入学して1年以上経過したところで経済学に魅力を感じ方向転換しました。さらに勉強をしていくうちに、専門が統計学に変化していきました。学部時代には、中村貢先生、新居玄武先生の指導と会話による影響で統計学・計量経済分析の専門家を志すようになりました。大学時代は、一般に、多くの試みと経験を積んで、自分の専門性を模索する時期かと思います。学習院大学という恵まれた環境で豊かな知的ネットワークを築き切磋琢磨し、飛躍的に知的能力を伸ばし、実りの多い4年間を送ることを期待します。