社会保障論、医療経済学、社会福祉の経済学、社会問題の経済学
(著書)
内閣官房行政改革推進会議構成員、学術雑誌「医療と社会」編集幹事
所属学会 : 日本経済学会、医療経済学会
私の研究分野は、社会保障論、医療経済学、社会福祉の経済学、社会問題の経済学です。 具体的には、年金、医療、介護、保育、少子化対策、生活保護、ホームレスといった社会問題の解決に、経済学を応用して取り組んでいます。研究手法は計量経済学を用いた実証分析が中心ですが、フィールドワークや聞き取りといった現場に足を運ぶ調査も行っています。また、政府の規制改革会議や国家戦略特区WG委員、東京特区推進共同事務局長として規制改革の仕事をしたり、大阪市特別顧問として西成改革、東京都特別顧問として待機児童対策など、実際に政策現場で改革を実行する仕事もしてきました。
2年生から始まる演習については、今まさに社会問題となっているホットなテーマについて、毎回、ディベートという形で議論しています。ディベートとは、あるテーマについて賛否両論に別れ、チームごとに意見を戦わすという一種のゲームであり、知らず知らずのうちに合理的な思考方法、経済学の現実問題への応用が身につきます。
議論するテーマは、私の専門分野である社会保障や社会福祉だけではなく、スポーツ、芸能、恋愛、教育、犯罪など身近な社会問題を取り上げます。世の中のすべての事象は経済学で分析できる「なんでも経済学!」というのが私の信念です。
私が学部で経済学を学んだのは、既に30年も前のことになってしまいましたが、最初に授業を受けた時の感動は今でも鮮明に思い出すことが出来ます。それは、「世の中にこんなに役に立つ学問があるのか!」という衝撃でした。日々起きている複雑な社会問題を、鋭い切れ味で解き明かし、解決のための処方箋が明確に示される。そして、しばしばそれは常識とは全く逆の結論なのですが、合理的な思考・論理を辿れば、確かに経済学の処方箋は正しいと説得される、そんな経験でした。大学を卒業後、ずいぶん時間が経ち、いつの間にやら経済学が私の仕事になってしまいましたが、いまだにその感動は続いており、仕事としての苦労もありますが、やはりまだまだ経済学が面白くて仕方がありません。皆さんと経済学の出会いも、幸福なものになりますようにお祈りいたします。