セミナーも一人ひとりのニーズに寄り添って―「キャリフェス」の取り組み
キャリアセンター
2026.07.29
魅力あるプログラム キャリア 在学生 卒業生
ご自身の経験から得た自分の「軸」「強み」をもって、みなさんはどんな形で社会と関わっていきたいですか?どんなふうに社会に貢献したいと思っていますか?
「まだキャリアのことなんて考えられない」「何をすればよいかわからない」という人も多いのではないでしょうか。
昨年(2025年)度、学習院大学はこれまで30年以上にわたり行ってきた3年生対象セミナー「面接対策セミナー(以下メンタイ)」を就職活動の早期化、学生の個々の就職活動のスケジュールの多様化という時代の変化に対応して「キャリアフェスティバル(以下キャリフェス)」としてリニューアル。
これまでの「メンタイ」とは何が違う?参加した学生の反応は?"キャリフェス効果"は?キャリアセンターにうかがいます。
そもそも就職活動はどう変わった?
-今回「キャリフェス」へのリニューアルは時代の変化への対応とのことですが、今就職活動はどう変わっているのですか?
キャリアセンター(以下CC):現在の高校生や大学生の親世代との比較でお話しすると、アナログ就活の親世代からデジタル就活の20代世代(SNS社会)に環境が変化しており、便利にはなったけれども過情報により情報の真偽・選択が困難な時代へ変化しています。加えて就活ビジネス参入が多く、かつ早期化及び長期化で学生の本分(学業や部活動ほか)に影響が出るケースもある環境と理解しています。
-30年以上の歴史があった「メンタイ」は、アナログ就活時代にスタートしたものだったのですね。これはどのようなセミナーだったのですか?
CC:1990年、6名のOB・OGの有志で、在学生のために何かできないか、という志のもと「面接対策セミナー」を始めたのがきっかけです。中規模の学習院大学は、卒業生の数こそ大規模大学に及びませんが、アットホームな環境で先輩・後輩の絆が強く、先輩が後輩の力になろうとサポートする文化が脈々と続いている伝統があります。開始以降、毎年実績を重ね2019年には、在籍学生の65%を超える学生が参加していました。
「メンタイ」では、OB・OGによる書類の書き方や面接でのアピールのしかたなどの丁寧なアドバイスや仕事観・自己分析などの個別指導が行われ、学生には改めて「社会で働くこと」へのモチベーションがあがる、就職活動へのスイッチが入るというセミナーでした。
しかし、2020年度のコロナ禍を契機に、先輩からの口コミが途絶えたこと等により参加者が減少傾向にあったこと、また、就職活動の早期化が進み、学生の個々の就職活動のスケジュールが多様化していることなども踏まえ、数年来見直しの検討を続けてきた結果、学生のニーズに合った手法への挑戦と位置付け、35年継続した「メンタイ」を見直し、多様なテーマを学生が選べる形式の「キャリフェス」としました。そして昨年12月14日(日)の初「キャリフェス」は学生405名、講師174名での開催となりました。今年度は学生のニーズや就活環境を踏まえ、先日6月28日(日)に縮小版「キャリフェス」を実施し、年間複数回開催することも挑戦の一つの取り組みです。
一人ひとりのニーズに寄り添う「キャリフェス」はこんなセミナー
-学生それぞれに寄り添うキャリア支援、心強いですね。
それではリニューアルした「キャリフェス」の推しポイントをお願いします。
CC:これまでの面接対策に特化していた「メンタイ」から、「キャリフェス」に名称を変え、内容をリニューアルすることによって変わったのは、参加学生が自分の希望に応じ、主体的に参加するプログラムを選択できるようになったことです。また、多くのプログラムに参加できるようになったことで様々な業界で働く多くのOB・OGとの交流が可能になりました。


-新しくなったプログラムが気になります。
CC:昨年12月は「業界相談ブース」「OB・OGテーマトークセッション」「キャリアセンターセッション」「学生サポーター/キャリアセンター相談ブース」「集団模擬面接/個人模擬面接」「OB・OGからの応援メッセージコーナー」を実施しました。

プログラムは、学年不問としたことで、自身の就職活動の進み具合に合わせた支援が受けられる(まだ面接の準備ができていない学生も、すでに志望業界が明確な学生や早期選考に参加中の学生もどちらにも参加のメリットがある)よう、キャリアを選択する上で検討すべき横断的なテーマを卒業生と共に考える等、多岐にわたるテーマや手法で展開し、それぞれの年次・進み方ごとにOB・OGからのアドバイスがもらえるようにしました。また、より興味関心に合ったプログラム選択ができる仕掛けとして、事前にイベントの詳細や参加するOB・OGのプロフィール(業界、社名等)を公開することにしました。これによりOB・OG訪問のハードルが高いと感じている学生も、その日だけで多数のOB・OGと交流できる機会が持てるようになりました。「入退出自由」として「午前・午後だけ」「このプログラムだけ」の参加を可能としたのも参加のハードルを下げるために工夫した点です。

-「女性のキャリアパス」「かつて業界選びに迷走した先輩たち」...セッションには気になるテーマもいろいろあって、自分にハマるプログラムが何かはありそうですね。


実際どうだった?参加学生の声
・クロストークでは業界間の違いが明確になり、自身の中でクリアになりました。また、就活を終えたばかりの先輩に就活について相談することができ、親身になってお話を聞いていただけたことで不安が解消されて、自分にも自信が持てるようになりました。
・実際にお仕事をされている方から、普段聞けないようなお話やプラスの面だけでなく、マイナスの面も伺うことができた。
・同じ大学の先輩がどのように就活していたかを知れたり、先輩たちからアドバイスをもらえたりしたから自分の卒業後の進路を考える上でとても有意義な時間になった。具体的な職種、就活は具体的に何をするかなど、初めて知ることがたくさんで、早いうちに良い情報をゲットできたと思う。
・本選考が始まる前に業界選びで迷走していたため、必ずしもひとつに絞り込む必要は無いと知って安心できた。中には12月から就活を始めた方もいて、本番はこれからだ、と改めて気を引きしめるきっかけになった。
・女性のキャリアに関する話について、それぞれの年代の話を聞けて、いかに女性が働きやすい環境になったかと同時に自分のキャリアを自分で選択することの重要性を学べたことが良かった。
・面接対策がとにかく綿密でよかったです。面接を控えており、本格的な面接対策ができていなかったのでとても良い練習になりました。また、OBの方々に言われなければ気づかなかったところが多く、大変助けていただきました。
・早期から就活を始めていなかった私にとって、これから本格的に就活を始めなければいけないが何から始めたら良いかわからないという時期にお話を聞くことができて良かった。



学習院大学の就職力の強み
-「キャリフェス」後、キャリアセンターへの来室者が増えた等、何か"キャリフェス効果"を感じることはありますか?
CC:キャリアセンターでは、キャリフェスに参加したOB・OGのうち連絡先の公開を可能とした方に限り、キャリフェス終了後も引き続きOBOG訪問ができるように名簿を貸し出しています。名簿を閲覧に来る学生も多く、一度キャリフェスでOBOG訪問のやり方を学んだ学生は積極的にOBOG訪問をするようになったのではないでしょうか。
-お話をうかがって、時代の変化や学生のニーズに合わせて絶えず柔軟に進化しているところは学習院大学の就職力につながる強みの一つと感じたのですが、学習院大学のキャリア支援の強みや特長、他大学との違いは何でしょう?
CC:大きな特長の一つが、最優先のステークホルダーである学生に対し、本学キャリアセンターで実施する講座が、全てオリジナルなものであり、その多くが、アクティブ・ラーニングによる双方向参加型方式(正解を与える講座から、正解を一緒に導き出す講座の運営)であることです。「自ら考える・考えをまとめる・考えを伝える・相手の意見を聞く・意見交換して答えを導き出す」のステップをとることで、学生自身のキャリアに対する考え方、対応力が養われます。
また大切なステークホルダーである企業や省庁・自治体などに対しても、先方と学生の双方WINを成し遂げる目的で社会ニーズに合致した手法をタイムリーに提供できるように努めています。
そのほか、在学生(内定者)が協力的な卒業生として成長する土壌と環境があるため、「メンタイ」や今回初開催となる「キャリフェス」にあたっても、多くの卒業生の協力を得られていることも大きな特徴です。
-卒業生との絆、これは本学の特長ですよね。
最後にキャリアについての考え方、希望のキャリア実現のために大学4年間をどう過ごしたらよいか、メッセージをお願いします。
CC:大学は就職予備校ではありません。大学選択からキャリア選択への4年間は、心身共に成長する時間と考えます。本学オリジナルの『大学生活の4つのキャリア領域』を意識して、学生時代にしかできない挑戦や冒険、そして組織に属することで学ぶ様々な成功・失敗経験の積み上げが人間力を鍛えると考え、何事も自ら事で考え動く、『自走型人間』になることを望んでいます。
-ありがとうございました。
次の「キャリフェス」は11月8日(日)開催予定です。就職について「まだわからない」状態でも大丈夫、ぜひ参加してみましょう。なりたい自分へ、初めの一歩を。




