【開催報告】自らキャリアを築ける人に―「面接対策セミナー(メンタイ)」
2024.02.08
学生生活
去る12月16日(土)、17日(日)の2日間、学習院大学の就職支援セミナーの1つである「面接対策セミナー(通称:メンタイ)」を開催しました。
メンタイは、学習院大学独自のプログラムとして30年以上続く名物セミナーで、社会で活躍する卒業生が講師となって後輩たちを指導します。34回目を迎える今年度は、コロナ禍による制約がなくなり、4年振りに2日間連続のプログラムとして開催しましたが、就職活動の多様化・早期化にあわせて開催日はこれまでの1月から12月に変更しました。プログラムは、より今の就職マーケットの実情に沿ったものになるよう常に見直しています。今回は大学生活の多くの時間をコロナ禍で過ごさざるを得なかった状況に鑑み、より面接や対話にウェイトを置くプログラム内容としました。
今年度は学生約520人に対して講師約230人が参加し、後輩のため積極的な指導をしていただきました。また、内定を得た4年生約30人もサポーターとして参加し、後輩のためにセミナーの運営に携わるとともに自身の就職体験談を後輩たちに伝えました。
このメンタイへの参加は、昨年9月下旬の応募から始まっていて、参加申込のために学習院キャリアNaviからオンラインで行う事前予約、応募書類作成、応募書類提出という一連の流れは、就職活動でのエントリー・プレエントリー~エントリーシート作成、提出を疑似的に体験できるようになっています。
今回は、参加学生約10人/班とし、5班で1ブロックを編成。1班に3人の講師、さらに1ブロックにはブロックマネージャー1人、学生サポーター2人を配置し、全14ブロック70班を編成しました。参加学生約3人に講師1人という両者の距離が近く、コミュニケーションのとりやすい構成となりました。
半日開催の初日の主眼は、翌日行う面接に向けて心構えを学ぶこと。各ブロックにわかれて講師陣との顔合わせ、学生サポーターの就活体験記発表、面接での所作指導などが行われました。この日最後のプログラムである全体オリエンテーションは、キャリアセンター淡野担当次長より1日目の総括と翌日参加の心構え、そして学生へのエールで締め括られました。
2日目は終日開催です。この日は昨日までとは打って変わり学生は本番さながらリクルートスーツに身を包んで参加。班にわかれて個別面接やグループ面接など実践的なプログラムが行われました。学生たちは、講師や学生サポーターからフィードバックを受けて面接に臨む姿勢や心構えを学びます。また、他の参加者の面接の様子を見学することで、自身の面接の参考にします。
しかし、このメンタイは、単に面接のスキルや自己分析の進め方を学ぶだけではありません。講師やサポーターから働く意義や自分の仕事観、働き様、就職活動の体験談を直接聞くことで、「社会に出ること」、「働くこと」について改めて考える機会にもなっています。
今回、実戦さながらの質問にうまく答えられず、まだ準備不足の自分に不甲斐なさを感じた学生もいたことでしょう。でもその気づきにこそ、メンタイに参加した意味があるのです。その経験により、学生はこれから何をすべきか考え、実際に行動し、自らキャリアを築ける人材に育っていくのです。
学習院大学では卒業生、教職員、就職支援会社が一体となって在学生の就職活動を支援しています。
中でも卒業生、教職員、サポーターが一体となって就活生をサポートするメンタイは、学習院大学の就職支援の大きな特徴となっており、目白の杜の「絆」を象徴するイベントとして30年以上も継続しています。
講師として重要な役割を担う卒業生は、メンタイに向けての勉強会やプログラムの検討も含め、後輩のためにボランティアで活動を行っています。先輩から後輩へ、そのような思いが連綿と受け継がれているのも、「こころある革新を行える人」を育てることを目標としている"たいへん本学らしい"ことです。今回参加した学生からもそういった先輩方への感謝の気持ちとともに、自分たちもまたサポーター、講師としてこの伝統を受け継いでいきたいという心強い感想が多く寄せられました。