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法学部 経済学部 学部の垣根を超えた合同ゼミを実施

2023.01.25

学部・大学院

合同ゼミ

2022年12月9日、15 日に法学部の神田秀樹教授による商法ゼミと経済学部の浅見裕子教授による会計ゼミの合同ゼミが開催されました。
学生が主体となり実現した合同ゼミの開催は前年に引き続き2回目となります。

学部の垣根を超えて行う合同ゼミの狙いとして、「ある程度共通する題材を扱いながらも、経済と法という異なる観点からアプローチする2つのゼミが合同開催することにより、学生に様々な気づきを得てほしい」と浅見教授は言います。

第1回(12/9)は経済学部の会計ゼミの学生による発表が行われました。
3年生のグループは「働き方改革とAI」について発表しました。

合同ゼミ

4年生のグループは「税をめぐる国家と民間の富の攻防は今後どう展開されていくのか」をテーマとし、税金について世界各国政府と多国籍企業などの民間がどのような攻防を展開するのかについて発表しました。

税制の概要をまとめつつ、世界的な流れとして再配分としての税金という機能が低下している点に触れました。そしてこれはソ連崩壊後急速なグローバル化の波が来ていることや、グローバル化に伴う企業や富裕層による租税回避が理由として考えられると発表しました。
また、タックスヘイブンを巡る議論やタックスヘイブンの活用を含む租税回避規制について取り上げ、完全な規制は難しいのではないかと発表を締めくくりました。

これに対し、商法ゼミの学生からは「法律で何かを禁止するときに大前提となる原則は公益を守ることだと思う。タックスヘイブンの規制が難しいのは法益が何かが明確でないからではないかと思う。タックスヘイブンを規制することによってわたしたち個人や社会にどのような良いことがあるかをお聞きしたい」と法律的視点からの質問が上がり、活発な議論が行われました。

合同ゼミ

第2回(12/15)は法学部の商法ゼミの学生による発表では、「関西スーパー事件」「デジタル金融」「東京機械製作所事件」について発表を行いました。

合同ゼミ

「デジタル金融」についての発表では資金決済法が改正されたことに関連して、ステーブルコインという法定通貨に紐づけがされている仮想通貨について取り上げ、発行者や仲介者の規制について発表しました。

発表について浅見教授は「経済では実態が問題となることが多いですが、仮想通貨であるステーブルコインが現金預金に相当するかは、実は法律の影響を受けて決まってきます。法律はそういった経済の実態面を形成している面もあるのです」とコメントしました。

最後に2回にわたる合同ゼミについて神田教授は「同じ社会現象や人間社会を相手にしており、題材は同じはずですが、経済学部の学生さんのお話や勉強の仕方は法学部とはやはり違うと感じました。今年も実施でき嬉しく思います」とコメントしました。

浅見教授は「新聞やニュースなどでみなさんが関心を持って聞いている事柄について、今日は法的なアプローチによる発表を聞きました。経済学部のみなさんは、法学部の学生さんはこのように考えるのかという気づきがあったのではと思います。先週は会計ゼミの発表を商法ゼミのみなさんがお聞きになって、経済的、会計的な、普段勉強されている法的観点とはまた違った形でのアプローチと感じていただけたなら嬉しく思います。同じ題材でも、アプローチの仕方や重点の置き方で、話の結論や思考の経路は違ってきます。頭では分かってはいても、このように実感できる機会は貴重ですので、今回の合同ゼミは大変良い機会であったと思います。どうもありがとうございました」と締めくくりました。

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神田 秀樹 教授
https://www.gakushuin.ac.jp/univ/g-law/lawschool/content/faculty01.html

浅見(勝尾) 裕子 教授
/eco/education/professor/list/man/katsuo.html

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