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椎葉一心助教(理学部生命科学科)がスペインの国際シンポジウムCell Symposiaで研究成果を発表しました

2025.02.10

研究

椎葉一心助教(理学部生命科学科)がスペインの国際シンポジウムCell Symposiaで研究成果を発表しました

 椎葉助教は2024年の10月27日から29日にスペインの港町Sitges(シッチェス)で開催されたCell Symposia国際会議に参加し「The development of organelle contact sites quantification tool and exploration of the new role of mitochondrial contact sites」というタイトルで発表を行いました。細胞生存に必須である細胞小器官ミトコンドリアに関連する国際会議であり、世界中から著名な研究者が参加し最先端の議論が行われました。

 椎葉助教が所属する柳研究室では細胞小器官ミトコンドリアに焦点を当て研究を行なっています。ミトコンドリアは細胞内でエネルギー産生を担う重要な小器官であり、ミトコンドリアの機能不全は心疾患、パーキンソン病やアルツハイマー病などのさまざまな疾患の原因となり得ます。

 近年、ミトコンドリアは単独で機能するわけではなく周囲の細胞小器官、例えば小胞体やメラノソームなどと連携し働いていることがわかってきています。特にミトコンドリアと小胞体の接触はmitochondria-ER contacts (MERCs)と称され、最近その機能的重要性が明らかとなってきました。

 そのような中で、椎葉助教の研究グループはMERCsを簡便に計測する解析ツールの開発に成功し、さらに開発したツールを用いてMERCsの新たな細胞内での役割を発見しました。

 今回の国際会議では前述の研究内容を発表しました。開発した解析ツールは革新的でとても評判が良く、多くの国際共同研究先が見つかりました。今後、国際的な共同研究を通じてMERCsの機能解析が加速度的に進むことが見込まれ、ミトコンドリアの未知の機能ひいてはミトコンドリアに関連する疾患の理解につながることが期待されます。

 今回の研究成果発表はGakushuin U.Grand Design 2039(大学中期計画)より渡航費用を助成しています。

椎葉一心助教のコメント

 開発したツールを共有するとともに、国際会議で出会ったミトコンドリア研究業界でも世界的に権威のあるHeidi McBride氏, Luca Scorrano氏, Marta Giacomello氏などや若手PI、ポスドクと今後も密に連絡をとりあい、最新の情報を共有し革新的な研究を展開したい。

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写真の左から3人目が椎葉助教

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