【開催報告】サステナブルな未来のためにできること―サステナブルカカオ会議(SCAJ)
2023.12.22
学部・大学院
11月30日(木)、「サステナブルカカオ会議(SCAJ)」が開催されました。
「サステナブルカカオ会議(SCAJ)」は、日本サステナブルカカオ協会・株式会社 明治・グリーライフスタイル株式会社と大学(学生)が連携し、「カカオ」を通じてサステナブルな未来を考えようという取り組みです。カカオ産地の抱える社会課題やカカオ産業に関わる企業のその社会課題への取り組みを学生が知ることで、より多くの人々のSDGs・サステナブルへの理解・関心が促進されることを目指しています。
当日は法学・経済学・経営学・地域研究・社会科学を幅広く学習し、課題解決力や国際経済・社会に対する理解を深める学びを展開している国際社会科学部の学生約40人が参加しました。
最初に株式会社 明治の木原 純氏よりカカオ・チョコレートの歴史とカカオ産業に関係する社会課題、それに対する明治および日本のチョコレートメーカーの取り組みについて講演いただきました。次に学生はグループにわかれ、講演をきいてサステナブルな未来のために自分事としてどのような行動ができるかディスカッションを行い、その後グループごとに発表を行いました。
学生の発表を受け、最後に木原氏からは「今日の話を思い出して、(カカオとは)全く違うシーンでも社会課題に対して自分にもできることが何かあるのではないか考えてほしい。いろいろな物差しをもって世の中を見ることが大事なのではないでしょうか。」というお話があり、カカオ会議は閉会しました。
今回の会議への参加は、学生たちにとって身近でありながら実は知らないことも多かったカカオの現実を知ることを通して、サステナブルな未来のために自分たちにもできることは何かを考える確実な一歩になったようです。
参加した学生の声
片野 真陽さん・廣川 冬聖さん
牧田教授のゼミに所属し国際開発や国際協力について学んでいて、ビジネスを通じて貧困を改善するにはどうしたらよいか考えています。ですから今日のお話は自分の研究内容に近く、とてもおもしろかったです。これまで私たちは観光業を通じて貧困を改善するビジネスを立ち上げることを考えていたのですが、カカオの不可食部分を利用した商品の話をきき、それを利用した"売れる商品"を開発することで雇用を生み出すこともできますし、観光とも結びつけることができるのではないかと課題解決のヒントをもらえた気がします。
堀江 宏之介さん
柴田教授のゼミに所属し、世界の企業が経営不振に陥った際、経営者がどのようにして経営を立て直したかを学んでいます。今日の講演は直接今ゼミで学んでいることと結びつく内容ではありませんでしたが、企業の在り方や経営者の社会的責任という意味では商品の背景は当然意識すべきこととして視野が広がり、学ぶことの多い会でした。
羽生 知史さん
久保教授のゼミに所属しており、中国と台湾について研究しています。今回、カカオ産地は、児童労働や森林減少、貧困など、様々な社会課題を抱えていることや、それらに対してチョコレートの製造という方法での取り組みがなされていることを知ることができました。チョコレートに限らず、こういった商品の背景を知り購買活動に活かしていくことが、サステナブルな社会の実現のために消費者としてできることの1つなのではないかと思います。
日本サステナブルカカオ協会ホームページはこちら