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椎葉一心助教(理学部生命科学科)がドイツ・ケルンおよびイタリア・モノーポリにおいてセミナー、ワークショップに参加し国際的研究ネットワーク構築に取り組みました。

2025.12.10

研究

椎葉一心助教(理学部生命科学科)が

ドイツ・ケルンおよびイタリア・モノーポリにおいて

セミナー、ワークショップに参加し国際的研究ネットワーク構築に取り組みました。

 椎葉一心助教が2025年924日から104日の期間、国際学術交流Reboost助成事業の助成を受け、ドイツ・ケルンおよびイタリア・モノーポリにおいて国際セミナー、ワークショップに参加しました。学習院大学はGakushuin U.Grand Design 2039(中期計画)のもと、本学専任教員が国際学術交流を行うための海外渡航費用を助成しています。本事業により国際的な研究活動を推進することによって本学の研究力を強化することを目的としています。椎葉助教によるレポートをご覧ください。

(椎葉助教レポート) 

・出張目的

 国際学会での発表および海外研究者との交流を通じた国際的研究ネットワークの構築

・活動内容

 9月24日に日本を出発し、ドイツ・ケルンに到着しました。25日から27日にかけては、ミトコンドリア代謝研究で世界的に著名な Max Planck Institute for Biology of Ageing(ケルン) の Thomas Langer 教授 の招きにより、同研究所でセミナーと意見交換の機会をいただきました。

 26日には、同研究所内でセミナーを実施し、自身が開発した MERBiT 技術 や、最近注目している ミトコンドリアを軸としたオルガネラ接触の生理的役割 について発表を行いました。会場には多くの研究者が集まり、最前線の研究成果に関する具体的な質問や議論が相次ぎました。研究手法の細部から今後の展開に至るまで活発な意見交換が行われ、この分野に対する関心と熱量の高さを改めて実感しました。

 また、発表前後には Langer 教授をはじめとする多くの Max Planck Institute の研究者の方々とディスカッションを行い、具体的な実験計画や共同研究の方針について話し合いました。今回の訪問では、研究内容だけでなく、研究者同士のオープンな姿勢や率直に意見を交わす雰囲気にも強い刺激を受けました。ディスカッションで扱われた内容の多くはトップジャーナル誌に掲載予定の最新成果であり、研究に対する情熱とスピード感を肌で感じることができました。

 その後、929日から103日にかけてイタリア・モノーポリで開催された EMBO Workshop "Membrane Contact Sites: Methodology, Biology & Pathology" に参加しました。国際的に著名な研究者による発表を通じて、コンタクトサイト研究の現状を俯瞰するとともに、今後の方向性について考える貴重な機会となりました。また、多様なバックグラウンドを持つ研究者との交流を通じて、自身の研究をどのように発展させていくかを改めて見つめ直す良い機会となりました。

 滞在中は、街の落ち着いた雰囲気や現地の研究者たちの温かい人柄にも支えられ、非常に充実した時間を過ごすことができました。ケルンでは、曇りがちな空模様とは対照的に、研究室の中は活気に満ちており、コーヒーやパンの香りに包まれながらの議論が強く印象に残っています。イタリアも天気は良くなかったですが、常に陽気な雰囲気に包まれていました。また、本場のpizzaは一味違いました。

得られた成果

 今回の出張を通じて、自身の研究であるミトコンドリア研究の方向性を再確認するとともに、今後の発展のための具体的なアイデアを得ることができた。特に、Max Planck Institute for Biology of Ageing との共同研究が正式に始動したことは大きな成果であり、実験デザインや解析手法の共有を通じて、両グループの強みを生かした新しい展開が期待される。また、EMBO Workshop で得た国際的ネットワークも今後の研究活動に大きく貢献すると考えている。分野を超えた議論や、多様な研究手法との出会いを通じて、研究をより広い文脈で捉える視点が得られた。

・今後の計画

 今後は共同研究をさらに発展させ、Max Planck Instituteとの連携のもと、短期滞在や試料交換を含めた継続的な研究交流を進める予定である。また、EMBO Workshop で得た知見を取り入れ、自研究におけるコンタクトサイト解析技術を一層深化させていきたい。今回の経験を通じて得られた刺激をかてに、国際的な視点を持ちながら研究を発展させ、次の成果発表や論文投稿へとつなげていきたい。

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